2月20日 9:30より、藤沢市議会建設経済常任委員会が開催され、傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。
議案第59号 市道の認定について(下根広町線ほか109路線)
通常の市道認定の他、道路台帳の電子化に伴う再編成による再認定が主なものです。
議案第60号 市道の廃止について(下根広町線ほか156路線)
通常の市道廃止の他、道路台帳の電子化に伴う再編成による廃止が主なものです。
※上記2議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。
議案第73号 藤沢市建築基準等に関する条例の一部改正について
建築基準法及び建築基準法施行令の一部が改正されたこと等に伴い、所要の改正をするものです。
土屋委員
協定通路の規程は、セットバックの手立てが増えるということか?⇒その通り。
防火・耐火の基準が緩和された背景は?⇒空き家が増加しており、利活用が重要となっているが、他の用途に転用する場合、大規模な工事が必要となることから、3階建て200㎡未満の小規模建物について基準が緩和されたもの。
新築する場合も耐火構造が不要となるのか?⇒その通り。
安全は確保できるのか?⇒一定の措置を講ずれば問題ないと実証された。
※この議案は、土屋委員が反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。
報告(1)片瀬江ノ島駅駅前広場整備計画の変更について
片瀬江ノ島駅駅前広場の整備については、平成30年9月議会において、東京2020大会までの整備計画(暫定計画)を報告しましたが、その後、地域住民から車道の廃止について反対意見が寄せられたため、計画を変更することとし、その内容が報告されたものです。変更の内容は、写真の通りです。
桜井委員
将来計画については、市の考え方は変わらないとのことだが、反対署名の数からして、車道の存続が求められていると思うが?⇒駅舎を出てすぐに車道となるので危険と考える。安全対策をした上で、車道を廃止する考え方に変わりないが、地域の方々と話し合いをしながら進めていく。
暫定計画変更後の交通空間の必要性の考えは?⇒駅前広場に車の接車スペースを確保することで利便性が高まると考える。
地域の声は?⇒江の島島内の方は必要ある、利便性が高まるとの声がある一方、駅に近い方からは必要ないとの声もある。
将来計画では、ミニバスが接車できるようになるが、必要性と地域の声は?⇒ミニバスの接車は回遊性を高めることと、高齢者の移動支援として必要と考える。地域からは、必要、便利になるとの声がある一方、交通空間整備により今より不便になり反対との声もある。
今後の合意形成の進め方は?⇒町内会、反対の方々との話し合いを進め、説明会、回覧などで周知し、広く意見を聞きながら丁寧に進めていく。
土屋委員
住民説明会について、市としては丁寧に実施していきという認識か?⇒できる限り対応してきたと考える。
車道廃止に反対する署名が880人。これほどの反対があると想定していなかったか?⇒一定の反対はあると考えていたが、これほど多いとは想定していなかった。
駅前広場の車道は道路法上の道路か?⇒現在は、小田急の所有で、私道となっている。
報告(2)藤沢市地産地消推進計画の改定について
第4期藤沢市地産地消推進計画については、平成30年12月議会の当委員会において、推進計画(案)が報告され、12月から本年1月にかけてパブリックコメントが実施されました。平成31年1月18日開催の「藤沢市地産地消推進協議会」による協議を経て、推進計画(案)の内容を一部修正し、「第4期藤沢市地産地消推進計画(最終案)」として報告がされたものです。内容については、割愛します。
阿部委員
パブリックコメントについて、2人から7件と少ないと思うが?⇒周知は広報、ホームページで周知した。推進協議会でも意見をいただいているが、より広く意見を聞くために実施した。
広報の中で、もっと目立つようにすべきだったと思うが?⇒今後、計画改定時には、目立つようにしていきたい。
堺委員
藤沢市地産地消の推進に関する条例について、他市から問い合わせの状況は?⇒議員提案の条例なので、他議会から8件の視察があり、今年度も3件来ている。
計画改定で最も力を入れている取り組みは?⇒PR不足の解消。普及啓発として農産・畜産・水産が一体となったイベントを開催してPRしていく。
学校給食を通した地産地消の推進について、給食フェアでのPRの状況は?⇒1/19~1/27に本庁舎1.5階で実施した。給食通信、保護者への給食だよりでもPRしている。
地産地消推進協議会の委員について、見直す考えは?⇒任期が11月までとなっている。今後、推進協議会の中で協議していく。農福連携の団体からの選出も含めて検討していく。
東木委員
議員提案により条例だが、条例制定からかなり期間が経過している。どう認識しているか?⇒計画改定の中で新たなものは記載している。条例に反映させるかは、議会の意向を聞いて、推進協議会の中で検討していく。
報告(3)道路ストックマネジメント計画策定に向けた取組について
本市においても、橋りょう、トンネル、道路舗装、道路照明灯など、あらゆる施設で老朽化が進んでいます。このような状況の中、限られた予算で効果的・効率的な管理を進めていくためには、道路ストックをマネジメントしていく視点が重要となってきます。
中長期的な視点による道路ストックマネジメントの取組みを進めるため、その基礎資料となる「道路ストック白書」の案が報告されたものです。
1. 道路ストックマネジメント関連計画
(1)藤沢市道路ストック白書
今あるストックの状況を把握し、計画的な管理のあり方を検討していくための基礎資料として、また、現状や管理の取組などを広く知っていただくものです。
(2)(仮称)藤沢市道路ストックマネジメント計画
道路ストック全体について、長寿命化によるライフサイクルコスト(LCC)の最小化、維持、修繕費の平準化等を図ることを目的に、持続可能な管理のあり方・方針、総合的・長期的(50年程度)な管理に関する計画等を示すものです。
(3)道路ストックの個別計画
施設ごとに、より詳細な管理方針、修繕計画等を示すものです。
2. スケジュール
(1)平成30年度 藤沢市道路ストック白書 公表
(2)平成31年度 (仮称)藤沢市道路ストックマネジメント計画(素案)を市議会に報告
(3)平成32年度前半 (仮称)藤沢市道路ストックマネジメント計画(案)~策定
(4)平成33年度以降 (仮称)藤沢市道路ストックマネジメント計画に基づく事業の実施~個別計画の策定・改定
3. 藤沢市道路ストック白書(案)の抜粋
(1)道路ストックの現状
本市が管理している主要な道路ストックは次の通りです。なお、示しているのは、施設数/年間管理費用です。
① 道路舗装(主要道路)⇒約128km
② 道路舗装(生活道路)⇒約1,044km/主要道路を合わせて、11億1,400万円
③ トンネル⇒4本/3,800万円
④ 橋りょう⇒255橋/3億6,900万円
⑤ 地下道⇒12か所/2,400万円
⑥ 道路保護擁壁・のり面⇒約360か所/3,000万円
⑦ エスカレーター⇒18基/7,200万円
⑧ エレベーター⇒15基/4,200万円
⑨ ガードレール等⇒約79km/3,100万円
⑩ 道路照明灯⇒約4,400基/1億6,300万円
⑪ カーブミラー⇒約6,000基/5,000万円
⑫ 大型道路標識⇒約40基/700万円
⑬ 小型道路標識⇒約470基/300万円
⑭ 路面標示(区画線)⇒約650km
⑮ 路面標示(道路標示)⇒約3,900か所/区画線を含め、6,300万円
⑯ 街路樹(中高木)⇒約15,250本
⑰ 街路樹(低木)⇒約141,500㎡/中高木を含め、2億6,500万円
⑱ ペデストリアンデッキ・自由通路・駅地下公共施設⇒5か所/1億5,000万円
(2)道路ストックの今後の方向性
【現状・管理の取組のとりまとめ及び課題】
① 道路ストック再整備費は試算結果から、全体で約3,481億円となっており、耐用年数を迎えた施設ごとに更新を重ねていくことは、財政的な面や人的な面からも難しい状況にあります。
② 道路ストックの年間管理費用は約24億2,000万円で増加傾向にあるため、より計画的かつ安定的な管理をしていくことが重要です。
③ 道路ストックの年間管理費用を見ると「道路舗装」が大きなウェイトをを占めており、計画的な管理の実現には、道路舗装り管理がポイントになります。
④ 道路ストックの管理費用の内訳としては、「短期的な視点による管理」が約70%、「中長期的な視点による管理」が約30%となっています。コスト縮減につながる新技術の活用や占用企業者等の関係機関との連携という視点も重要となっていきます。
【今後の方向性】
① 道路ストックの持続可能な管理手法を明らかにしていくこと。
② 道路ストックのメンテナンスの専門知識を有する技術職員を育成していくこと。
③ 道路ストックの管理に新たな技術(ICTの活用等)を積極的に取組んでいくこと。
④ 占用企業者等の関係機関と連携をより一層強化していくこと。
桜井委員
中長期的な視点による管理費用を今後どのくらいの割合にしていくのか?⇒道路ストックマネジメント計画の中で検討していくこととなるが、5:5をイメージしている。
今後の方向性について、職員の育成、新たな技術の活用などの考えは?⇒職員の育成では、研修や地盤学会への論文発表などでスキルアップ、新たな技術については、インフラメンテナンス国民会議にも参画して情報収集していく。
道路には地下埋設物がある。埋設物の長寿命化と連携していく必要があると思うが?⇒占用企業者との連携が必要となる。藤沢市道路調整連絡会議で情報共有しながら進めていく。
堺委員
道路の未改修の状況は?⇒全体1,300kmのうち、88%の舗装率となっているが、山林や未利用を差し引くとほぼ整備されている。
ひび割れや穴があいていて直すべきところで、修繕ができていないカ所の状況は?⇒日々、修繕しているので、長時間放置されているものはないと認識している。
佐賀委員
市内には国道・県道もある。市民からの要望に対して、管理計画等を把握し説明できるようにしておく必要ある。国道・県道の管理計画等を把握しているか?⇒県の維持管理計画があるか分からないが、国は大きな視点で作成しているので、市内の管理の状況などを把握しながら連携して取組んでいく。
土屋委員
生活道路の工事費の推移は?⇒平成28.29年度は、2億1,000万円、30年度は1億6,000万円。
平成30年度、5,000万円減額した理由は?⇒1.2級道路にかかる工事費が増えたため。
市民要望に応えられるのか?⇒生活道路は、修繕費を増やして、直営、委託で出来る限り対応しているところ。
市民1人当たりの年間管理費として約5,670円とあるが、企業活動でも道路は使用されている。市民1人当たりに違和感あるが?⇒あくまで目安として示したもの。
民間マンション、開発に伴うダンプによる道路の損傷ある。企業者へ協力を求めていくべきだが?⇒損傷した場合は、原因者が負担することになっている。協力いただける範囲でお願いしていく。
東木委員
路面下空洞調査の調査・研究の状況は?⇒2年間で産官学連携で研究している。地域性による空洞の発生差などをまとめている。発生時の処理は、直接掘削し復旧の際に原因を特定する。研究終了に向けて作業している。
異常信号があった場所の対応は?⇒異常信号の状況により、ランク付けをして危険性の高い箇所を修繕している。
※以上、報告とします。