6月21日 10:00より、定例議会(5日目)が開催され、昨日に続いて、一般質問が行われました。内容(抜粋)については、次の通りです。また冒頭、昨日の議会運営委員会の内容について報告がされました。
通告12番 松長議員
1 市長の政治姿勢について
①土地開発公社の方向性について
土地開発公社が保有している土地の中で、5年以上保有している土地の状況は?→先行取得し5年以上保有している土地は、平成23年度末で、54,121.54㎡、簿価で54億2,300万円。3事業によるもの。
3事業とは?→村岡地区の拠点整備、長後駅西口広場、藤沢北高校跡地の3事業。村岡地区が多くを占めている。
一般的に土地公社の土地を買い戻すときは、銀行からの借り入れ利子や諸経費は含まれるのか?→ 簿価に事務費として簿価の2%を加算する。
村岡地区の展望は?→新駅と周辺のまちづくり整備計画を進めている。昨年9月に概算工事費示した。今後、促進期成同盟準備会を設置し、JRに働きかけていく。
先行取得の土地を全て買戻すとなると金額は?→平成23年度末、簿価で82億3,700万円。簿価の2%を加えると84億200万円。
もし、土地公社を廃止したら、総合的にいくらかかるのか?→平成23年度末の貸借対照表の数字では、負債67億6,200万円、資産82億3,700万円+2%。単純計算で14億7,500万円の余剰となり、解散した場合は、本市に帰属することとなっている。
土地公社廃止のメリット、デメリットは?→メリットは、先行取得ではないため、毎年度、予算審議できる。デメリットは、必要に応じて取得できたが、相続等急な対応が難しくなる。財政の平準化も困難になる。
土地公社を廃止した自治体の廃止手法は?→県は自力で廃止。他は、第3セクター改革推進債を活用して廃止。
本市の手法は?→第3セクター改革推進債の対象期間内での廃止は無理。もっとも、有効な手法を検討することとなる。
改めて、土地公社の存続をどう考えるか?→土地開発公社は、本市の政策を円滑に進めるため、一定の役割を果たしてきた。善行6丁目の土地取得のような問題もあった。あり方を含めた根本的な見直しを検討していく。
2 都市計画について
①道路行政等について
辻堂地区の南北線の道路構造と概算金額は?→線形は高山~神奈中・ソニー~JR~パナソニック跡地~戸塚・茅ヶ崎線で、JRの横断をアンダーパスからオーバーパスに変更、JRと協議を開始した。幅員は片側2車線+歩道+自転車道で概算は130億円。
理事者の考えは?→都市基盤整備の必要性高い。一方で、税収の増は見込ないうえ、社会保障費は増加傾向にある。従って、事業の選択と集中により、本市の発展に努めていく。南北線は、JRはさんだ南北地区の連携強化、交通の円滑化など要望多い。ソニー・神奈中など、企業への影響も含めて具体的検討をしていく。
通告13番 加藤(なを子)議員
1 中学校給食について
①子どもたちの健康を守り教育として中学校給食を実施することについて
現在の中学校給食検討委員会の進捗状況と結果の位置づけは?→2月議会に中間報告をした。平成24年度はアンケートを予定、アンケート結果を踏まえて提言をまとめていく。教育委員会としては、提言を踏まえて考え方をまとめ、最終的には市長の判断となる。
最終判断は市長との事だが、市長選挙では、家庭からの弁当とデリバリー給食と言っているが?→食の充実は大切で、中学校給食実施の検討は必要。先進市はデリバリー給食の導入が多い。初期投資、日課表への影響などから、導入しやすいと考え、早期導入に向けて検討するもの。
中学校給食を実施するうえで、配食時間の課題は?→中学では昼食20分で手洗いなど実質15分。小学校は40分だが、昼前が体育の授業だと着替えなどで短くなる。カリキュラムの時間数の増から、配食した場合は、昼食時間が大きな課題。
鵠沼中学は昼食15分となっており、手洗いなど実質10分。大和市と時間割を比べると、大和は昼食は30分。下校時間は大和が16:10、藤沢が16:15、始まりは同じ。給食の時間を工夫して出来るのでは?→カルシウム・食物繊維不足など、食育の観点から毎日の食事は大切。中学校給食の導入では、食育、日課表への影響など様々な観点から検討していく。
2 ごみ問題について
①ごみの課題と今後の方向性について
資源品目の戸別収集、集合住宅には不公平では?→1万軒の集合住宅ある。9千軒の集合住宅の敷地内に新たに集積所を設けた。身近なところに出せるようになること。今まで、ベランダ等に仮置きしていたものを分散して排出できるようになるなど、メリットはある。
資源協力金は地域にとっては大切な資金源となっている。協力金が9割に減額されるが、存続していくのか?→3月に自治会・町内会長へ考え方を知らせている。7月には、協力金の支払いを予定しており、再度お知らせしていく。活動資金となっていることは把握しており、継続していく。
ゴミ袋の値段高い。有料化を中止するべきでは?→ごみ量の排出抑制に効果出ている。可燃ごみで19.3%、不燃ごみで23.4%減量している。可燃ごみへの資源の混入率も18.9%から9.9%と資源のリサイクル促進も進んでいる。不法投棄も減少している。生活保護者への減免、商品プラスチックの無料にし、手数料負担の軽減しているので、現行を継続していく。
ごみ処理は市の本来業務。有料化は特定のものに許されるもの。手数料条例に違反しないか?→違反ではないとの司法判断出ている。
資源化進めば市の処理コスト増える。販売・製造企業の責任、拡大生産者責任について、国に働きかけるべきでは?→リサイクル法に伴い、分別~中間処理までは自治体の負担で多額の負担をしている。拡大生産者責任については、全国市長会等を通じて国に要望している。
ごみ行政の市長の考えは?→廃棄物処理は身近な環境問題で重要な施策。環境基本方針を基に、これまでの様々な施策を継続させ、今後も更なるごみの排出抑制を追及していく。資源循環型社会の構築に向け、市民の声を聞きながら進めていく。
通告14番 竹村議員
1 青少年政策について
①困難を抱える子ども・若者へのサポートシステムについて
不登校児童の状況は?→平成23年度で、小学校58人、中学校303人。
どのクラスにいても不思議ではない。小学校より、中学校になると増える。きっかけは?→文科省調査では、小学校では、親子関係、生活環境の変化など。中学校では、いじめ、親子関係、友人関係、無気力、情緒的混乱など。
学校教育相談センターとは?→学校生活、保護者、教員の相談、不登校カウンセリング、入学相談、福祉的相談などを行っている。
国では適応指導教室となっているが?→相談指導教室から相談支援教室とし、適応ではなく、相談支援とした。
学校教育相談センターの課題は、発達障がいへの対応、相談にさえ、これない人への対応と聞いたが?→発達相談の相談増えている。丁寧な支援が必要。県の窓口あるが、学校教育相談センターに来るので充実が課題。
外国籍の子どもたちは義務教育ではないので、不登校にカウントされず、不就学となる。実態調査をするべきだが?→外国人登録の際に入学案内をしている。外国人登録の廃止後は、住民票にて案内する。不就学の把握に努めているが、すでに帰国していたりと、非正規外国人の不就学は把握できない。
義務教育後の困難を抱える若者への支援は十分か?→法的支援は県の相談支援、居場所の提供など。県内施設は若者サポートとして5か所ある。大船の若者サポートセンターの3割は藤沢市民であり、課題と認識している。
県の施設は一時的な相談窓口。継続的な支援は今のところない。ニート・ひきこもりの状況は?→ニートは職についてなく、職を探していないもので、全国で60万人、藤沢市では961人。ひきこもりは、社会参加を避け、6か月以上家庭にとどまっているもので、全国で70万人、藤沢市では統計で2,300人。
相談窓口に来られない人への対応として、アウトリーチの考えは?→自ら出向くことが出来ないので、支援につながらない。アウトリーチは有効だが、様々な課題あり、まずは、相談支援体制を整える。その後に検討する。
湘南地域就労援助センターでは、知的障がいより、精神障がいの就労相談が多くなったという。知的障がいは、特別支援学校卒業後、一定のルートがある。しかし、精神障がいのルートはない。精神保健福祉の観点で支援必要では。市でも、精神障がいの雇用に取り組んでいるというが?→組織内部では、総合市民図書館や辻堂市民図書館で職業実習を行っており、10名が一般就労につながった。
市として困難を抱える若者への就労支援は?→平成17年度から、レッツ仕事塾を実施し、ひきこもりなど困難な人に、ハートフルカウンセリングを行っている。家族の相談も受け、平成22年度では3名が就労にむすびついた。
不登校で学校に行かず、問題行動を繰り返すものいる。どうやって、更生保護を支援していくか?→更生保護は、犯罪を犯した者が実社会の中で、自立させ、再犯を防止するもの。立ち直るためには、社会人としての自立が重要。保護司により、就労支援している。更生保護の対象者も含めて、子ども若者を支援するため、ネットワークを整備していく。
通告15番 大野議員
1 市民の命を守り、育むことについて
①脳脊髄液減少症について
これまでの脳脊髄液減少症の国の取組は?→ブラッドパッチ療法の保険適用を要望されてきた。検査が保険適用となり、先進医療に指定されたため、入院費用も保険適用となった。国では、ブラッドパッチ療法の保険適用を検討している。
市のホームページに脳脊髄液減少症の検査・治療のできる医療機関を掲載するべきだが?→実施している機関が少ないため、探すのに苦労している。県が調査し県のホームページで公表しているので、市のホームページに情報としてリンクしていく。
学校で友達にぶつかったりして発症することある。教員・保護者に周知するべきだが?→6/5付で、県教育委員会から脳脊髄液減少症の啓発リーフが届き、周知依頼があった。主な症状や気を付けることなど。各学校に対して、校内掲示などを要請した。毎月の校長会でも脳脊髄液減少症の理解が図られるよう周知していく。
小中学校55校で、脳脊髄液減少症の診断がされている人数は?→把握していない。
市民病院での脳脊髄液減少症患者に対する対応は?→現在、整形外科からの紹介などで診療している。年間10人程度の内3人が入院した。ブラッドパッチはしていないが、希望あれば、他の医療機関を紹介している。
今後のブラッドパッチの実施は?→脳脊髄液減少症について現在、治療法未確立。厚労省において、有効性を確認しながら保険適用の状況見ながら検討していく。
②不活化ポリオワクチンの接種について
ポリオワクチンの実施状況は?→生ワクチンによる健康被害が認定されている。これまでの実施は、対象者に通知し、南北保健センターで春と秋に実施。接種率は、平成22年度は97.5%、23年度75.6%、24年度春50.3%と減少している。
不活化ポリオワクチン導入に向けた取組は?→国の取組として、平成23年度審議会等で検討し、平成24年4月から不活化ワクチンの導入方針が承認された。3種混合ワクチンに加え4種混合と単独で、9/1~単独、11月から4種混合が始まる。
県は独自でとりくんできたが?→国の不活化ワクチンの導入で、予約受付を3/31で終了した。
不活化ワクチンとこれまでの違いは?→生ワクチンは弱毒性だが、不活化ワクチンは毒性がない。
不活化ワクチン導入の保護者への周知は?→市のホームページで情報提供。導入開始には、生後3か月~18か月の保護者に通知、広報などでも周知していく。
市の対象者の見込みと負担は?→単独ワクチン6,900人見込み、4種混合ワクチン1,800人を見込む。経費は単独のみで2億4,000万円で9月補正を予定。4種混合は単独が確定後、補正をしていく。
今後の市の対応は?→国の正式な通知を受けて、医師会等と単価や実施方法を協議していく。
③こども発達障がいの支援について
発達障がいのリーフ配布しているが、効果は?→1歳6か月健診、3歳6か月健診時に送付し、相談案内している。
発達障がいの相談件数増の背景は?→啓発により、保護者の関心が高まってきている。新規相談が増加している。平成21年度218人、22年度281人、23年度306人。
巡回相談について、事業充実の取組は?→相談員が保育園に訪問実施している。年々増加していることから、対応が難しくなっている。
子どもの発達障がいに関する研修会は?→発達障がいの保護者対象の事業をしている。
5歳児検診の実施については?→国では乳幼児健診の充実が必要としている。平塚・鎌倉では5歳児相談をしている。5歳児検診はまだ先。
④婚活について
湘南藤沢コンの開催状況は?→地域経済の活性化を図るため、片瀬海岸の16店舗で開催。イベントでは、グルメ・男女の出会いなど、参加者は544名で、商店街賑わった。参加者の75%は市外だったので、観光にも寄与した。
県内の取組は?→丹沢・湘南ロコが2回開催されている。バスで観光~パーティーで地域経済の活性化につながった。
藤沢の特性活かした婚活事業の考えは?→湘南藤沢コンでは、江の島が一望できる店舗に集中した。特色活かし、北部地域など魅力ある場所を提供できるよう検討していく。
通告16 桜井議員
1 保育行政について
①現状の課題と今後について
公立・法人立の費用負担の違いは?→建設費用について、公立は平成16年度から補助が一般財源となったが、法人は安心子ども基金で法人の負担は1/4。
職員人件費は?→平成22年度で、公立は平均年齢40.9歳、平均勤続年数19.4年、年収600万円。法人立は平均年齢33歳、平均勤続年数7.2年、年収390万円。
公立の今後のあり方は?→公立は地域の基幹保育所となり、子育て支援、企画をしていく。保育の質の確保を示したり、障がい児などの困難な対応を担っていく。
財政状況厳しい中、保育を始め、未来を担う子どものための事業に投資するべきだが?→最小の経費で最大の効果が図れるようやっていく。これからの藤沢を担う子どもたち、子育て施策は重要であり、積極的に取り組んでいく。
通告17番 友田議員
1 障がい者福祉施策について
①日常生活用具支援制度について
紙おむつの購入費助成について、平成23年度の利用者数と助成額は?→113人で14,476,598円。
利用者から話を聞いたが、この制度を知ったのは、リハビリ施設で知った。障がい福祉課では制度周知されてなかった。どう周知しているのか?→障がい者手帳を新たに受けるときに案内している。周知は、様々な機会で行っていく。
この制度は、国が行っていた制度が市町村に移管された。制度の仕組みに問題がある。本来の目的である利用者への助成ではなく、紙おむつを扱う業者への助成となり得るもの。不正受給が出来得る。利用者に納品しているか確認できない制度であるが?→事実確認を調査し、適切な対応を図っていく。
国が行っていた従来の仕組みを踏襲していることに問題がある。今後の分権では改めて検証し、藤沢市の制度としていくべきと考えるが?→事業の移管に当たっては、利用者の実情を把握し、効率的・効果的に行っていく。先ほどの事実確認の調査については、報告していく。
以上、報告とします。