11月15日 10:00より、議会報告会(カフェトークふじさわ)が開催されました。今回は、新型コロナウイルス感染症防止対策から、オンライン(Zoom)による開催となりました。今回も関東学院大学の牧瀬准教授と生徒の皆さんに協力をいただきました。議員の参加は、広報広聴委員会の委員に限られましたので私は自宅にてオンライン傍聴をしました。なお、今回出された意見を踏まえて、牧瀬ゼミの方から来年1-2月にかけて、市議会に政策提言をしていく予定となっています。出された主な意見は次の通りです。
1. 中学の部(10:00~11:30):鵠沼中学校生徒+牧瀬ゼミ学生+議員
(1)コロナ禍により困っていること
【中学生の主な意見】
・中学校の委員会活動で集まりにくくなった。
・オンラインは1人1台あるが持ち帰れない。
・周りに移すことが不安で気軽に外に出られないこと。
・部活の発表や他学年との交流ができない。
【大学生の主な意見】
・交流の機会が減っているので、オンラインツールの普及で交流機会を増やすことが重要。
・電車での感染が怖いため、バイクで通学しているが道路の渋滞が多く改善してほしい。
・スーパーでのクラスターに心配している。
・オンライン環境の充実が必要。
・オンライン授業で直接先生に質問ができない。
・感染リスクを考えると気軽に薬局や病院に行かれない。
【柳田広報広聴委員会委員長】
・感染リスクを避けて、中学生同士が集まって活動できるようにしていきたい。
・感染リスクに対する懸念が染みわたっていると感じた。
(2)10年後のWITHコロナ時代の未来予想図をどう描くか
【中学生の主な意見】
・ウイルスに関する職業、今学んでいることを活かせるように。
・リモートでもっと効率よい授業ができるかも知れない。
・満員電車をなくすため、職場と住居が近くなってほしい。
・Gotoキャンペーンで感染者増えている。密にならないようネット上で経済を回していくべき。
【大学生の主な意見】
・ネットワークの強化が必要。
・オンライン授業や在宅ワークが主流になり、通学・通勤に使っていた時間が使える。
・オンライン授業により地方から出てくる学生が少なくなるので、地方での若者不足が解決できるのでは。
(牧瀬先生)
・コンビニや娯楽施設ない地方あるが、地方に留まるのか都心での生活を続けるのか?
(中学生)
・娯楽施設がないとストレスがたまる。
・全てリモートになると家からでなくなってしまう。外に出ることも大切で、全てオンライン化は良くない。
(大学生)
・長野県出身で長野が好きなのでオンライン授業でも大丈夫。
・地元で過ごすのが好き。
・買い物弱者が便利になるとよい。藤沢市が地産地消でネット販売すればよい。
・今までのお祭りや文化が消失する可能性ある。オンラインの取組みで地域住民の助け合いを保っていくことが必要。
(牧瀬先生)
・今までの文化は無くなってよいか?
(大学生)
・残してほしい。先人たちの歴史の積み重ねなので。
(牧瀬先生)
・残すためには?
(大学生)
・保全活動。過去の映像をまとめて情報発信する。
(中学生)
・お祭りは屋台でないとお祭りの気分が味わえない。コロナリスクには、人数制限や予約制、人の分散など。
(3)藤沢市役所(藤沢市議会)に期待することは何か
【中学生の主な意見】
・買い物が便利なように藤沢市で買い物ネットをつくってほしい。
・お祭りや儀式などの文化は残してほしい。
・PCR検査の無償化。
・藤沢市内に就職したい魅力的な企業が増えること。
・鵠沼中学校の正門を出た道路の白線が狭いので、数人で歩くと危ないので改善してほしい。
・鵠沼中学校のトイレが臭くて近くの教室にも臭いある。改修してほしい。
【大学生の主な意見】
・公共施設でパソコンが使用できるようにしてほしい。
・パソコン教室の開設。
・市がパソコンの使い方のパンフレットをつくり市民に配布する。(中学生)横文字が分からないので工夫が必要。
・パソコンを1世帯に1台配布する。
・パソコン整備に係る金銭的支援(3割程度)。
・大学生の自炊に対して、献立表を市のホームページで紹介する。
・大学からの食費補助。
(4)(3)を踏まえて私たち(市民)ができることは何か
【中学生の主な意見】
・学校で支給されている物を丁寧に使うこと。
・感染拡大をさせないために手洗・うがい・消毒など。
・不安をあおる行動、発言をしないこと。不安も感染する。
・鵠沼中学校には、色々な意見を入れられる目安箱がある。藤沢市に各学校ごとの意見を出せるようになれば良い。
・ウイルスに負けないため、食事・運動・規則正しい生活を送る。
・勉強して優秀な人材になる。
【大学生の主な意見】
・自分たちのニーズを集約して伝えていくこと。
・自粛するときは自粛することが大事。言われたことを守ること。
・守る範囲をどうしていくか、ルールをつくっていくことが重要。
【議員のコメント】
・コロナ禍で、これからどうしていくかを考える時期でもある。この時間を大切にしてほしい。今回いただいた意見を藤沢市に反映させていきたい。
・私も鵠沼中学校の校舎の老朽化について相談を受けている。白線の件は、道路が狭いので生徒も気を付けてほしい。
2. 高校の部(13:00~14:30):湘南台高校/藤沢総合高校の生徒+牧瀬ゼミ学生+議員
(1)コロナ禍により困っていること
【高校生の主な意見】
・公共交通機関に乗ることに抵抗がある。目に見える対策をしてほしい。
・部活がかるた部なのですが、市の公民館や体育館が借りられないので困っている。
・感染者が増えているのに学生は分かっていなくて都内に出かけている。発信力のある人が自粛を呼びかけることが必要と思う。
・(牧瀬先生)例えば?⇒ヒカキンさんとか。
・体育祭の企画づくりで、線引きに困った。文化祭も中止となり、市から規模などの基準を示してほしい。
【大学生の主な意見】
・バイト先がコロナの影響でつぶれてしまう。次のバイト先が見つからないので、見つけやすくしてほしい。
・市のイベントやお祭りができないので、二部制など工夫をして実施してほしい。
・オンライン授業によりプレゼンができない。人と会って直接意見交換することが大切。
・飲食店の消毒がおろそかになってきている気がする。
・守らなきゃいけないルールがないため守らない人が出る。基準が必要。
・栃木県出身ですが、帰省しづらい。
・高齢者が外出できないで身体を動かさなくなり、整形外科へ行く人が増えている。
・安心して外出・外食ができない。
(2)10年後のWITHコロナ時代の未来予想図をどう描くか
【大学生の主な意見】
・10年後元通りになっていると思う。コロナで辛かったことを乗り越えたと笑って話せると思う。
・オンデマンド中心に授業が進んでいる。新しい形での授業も続いてほしい。
・コロナがもたらした良い変化が残り、より効率化も進んだ。
(牧瀬先生)良い変化と悪い変化は?
(高校生)
・マスクや手洗いはインフルエンザ対策にもなる。この習慣を残していくべき。
(大学生)
・今までなかったネット環境が高齢者に取り入れられた。
・悪い点は、自粛期間が長かったので友達にあえなかったので寂しかった。
(高校生)
・コロナの情報をみんなが知らなくて、フェイクニュースに騙される人が多い。情報に対して正しいかどうかの知識が身についた。
(大学生)
・デリバリーとかネット通販の需要が高まった。
(高校生)
・自粛期間中、学校がなかったので時間の使い方が上手くなった。悪い点は、コロナ感染後の後遺症のある方への偏見。なくしていく必要ある。
(大学生)
・ビデオ会議文化ができたこと。藤沢市に行かなくても、こういった会議ができる。
・一人ひとりが手洗・うがい・マスクにより、インフルエンザが流行っていない。悪い点はテレワークで求人が減ったこと。
・遠くに出かけなくなったことで、地元の良いところを見つける良い機会となった。
・オンライン授業で先生に質問しづらい一方、自分で学べるようになったのでは。
(高校生)
・コロナ対策でウイルス系の感染が少なくなった。
(3)藤沢市役所(藤沢市議会)に期待することは何か
【高校生の主な意見】
・各場所でのWiFi整備とパソコン講座の実施。
・医療従事者への差別がなくなるように啓発してほしい。
・心を打たれるポスターでの啓発。
・コロナ感染の後遺症のある人への支援。
【大学生の主な意見】
・オンラインを通じた新しいイベントの開催。
・Twitter、YouTube、インスタグラム、ティックトックなどでの感染状況の情報発信。
・飲食店ごとに調理資格のようにコロナ対策しているポスターやステッカーを貼る。
・少年サッカーのコーチをしているが、グランドを借りられるようにしてほしい。
(4)(3)を踏まえて私たち(市民)ができることは何か
【高校生の主な意見】
・コロナ禍でSNSの力が強いことが分かったが良い面悪い面がある。最新の情報が正しいかどうか判断して世の中が動いていくことが重要。
・今回のように年齢・組織が違う人との意見交換は大切と感じた。
・ポスターのデザインコンテストの開催。
・オシャレなマスクなど、プラスのトレンドになればいいと思う。
・SNSで情報収集して広げていくことが私たちの役割だと思う。
【大学生の主な意見】
・コロナに対する様々な点での共通理解が必要。
・新しいイベントの案を考えること。
・手洗い、うがいはコロナ後も必要。
・高齢者のネット環境も充実したことで、祖父母と交流できるようになった。
・イベントを市民から提案し実施された例もある。自分たちから提案することが重要。
・インスタグラムやティックトックは市の職員がやるよりも高校生や大学生がやった方が良い。
・外出する機会が減った。地元のお店を利用して、地元企業が倒産しないようにしていくことが重要。
【議員のコメント】
・今回のコロナで様々なことを考えたことを如何に活かしていけるかが重要。
・ピンチをチャンスにできるかどうかが重要。
3. 民間の部(15:00~16:30):船井総合研究所/リコージャパン/読売広告社/ビーコンコミュニケーションズ/商工会議所+牧瀬ゼミ学生+議員
(1)コロナ禍における行政運営の課題(市議会)
【民間の方の主な意見】
・コロナの関係で行政でもデジタル化を進めるが、担当課がないことを危惧する。
・商工会議所はまちのイベントの事務局もしている。イベントは人生の豊かさにも重要なもの。感染防止を図りつつ、イベント開催を検討している。
・地域内、地域外のコミュニケーションも難しくなっている。
・衛生面について、何処までが行政の領域なのかが課題。
・高齢者が外出できないことで、本来の住民サービスが低下している。
【大学生の主な意見】
・イベントができないことで、市民のモチベーションが低下していることが課題。
・市の必要な施設改修が出来ていないのでは。
【議員の主な意見】
・市税収入が減ることが最大の課題。優先順位を決めて事業を進めざるを得ない。
・市民の声をどう聴いていくかが課題。
・藤沢市は保健所を持っているが、独自性を発揮できていない。
(2)コロナ禍における企業活動の変化(参加企業)
【民間の方の主な意見】
・人が移動しなくなったことで企業活動にマイナスの影響がある。緊急事態宣言下では収入が0となり、経営の相談を受けてきた。
・人が動かないことで移動の時間がなくなり効率化が図られた点もある。企業の中にもコミュニケーションあるが、欠如されていることが課題。
・会社でのインフォーマルな会話は重要。オンラインでは誰かが話しているときは他の人はミュートとなる。会話が飛び交わない。
・コロナ下で求める価値が変わってきた。その価値の変化に対応できる企業が残っていく気のではないか。
・テレワークが進んでいるが、スキルがない新入社員や若年社員への教育に課題がある。
【大学生の主な意見】
・行動の制約。
・就職活動をしているが、オンラインが多くなったため、地方の企業を知ることができた。
・コロナ下でのデジタル化で良くなった点もある。
・オンライン授業で動画が残るので見返せるが、対面授業の方が良い授業もある。
【議員のコメント】
・オフィスの空き、飲食店も閉店している。第3波で先行きが見えないと聞く。
・今までの人間関係が通用しなくなる。経験や根回しではなく、合理的な意思決定となっていくと思われる。
(3)行政と民間の「公民連携」の可能性を探る
【民間の方の主な意見】
・行政がデジタル化を進めていく上では守りと攻めがある。新たな産業を生み出すようなデジタル化に向けては民間との連携が必要になるのでは。
・民間と市民との意見交換に議員が入ること。社内の取組みを議員に見てもらうことで市に提案できるのでは。
・商工会議所として市議会とも意見交換しているが、市役所内の縦割りを打破して必要な支援策に結びつけられれば。
・議員との連携会議が必要。研修をWebで見られるようにしたので、議員を通じて周知されれば。
・コロナ禍で、議員はどのように市民や企業から意見を聞いているのか?
(議員)
・ズームでの意見徴収はできていない。企業との意見交換をしたが、市民から直接電話をいただいたりしたいる。
・メールやSNSで話をしている。
(民間)
・議員の標準的な意見集約モデルをつくって発信しては。
・公民連携は公平性をどう民間が保つかが重要。
【大学生の主な意見】
・多くの市民に理解される質の高い条例づくりが進むのでは。
・高齢者がオンラインをうまく利用できないので、市民の対面で意見交換できる場に向けた民間との連携が必要。
・対面だと会場準備や移動も必要なのでオンラインでのワークショップは良かった。企業の方や議員の意見を聞けて視野が広がった。
【議員のコメント】
・企業の方へは、議員の質問のキーワードに関して、ビッグデータで可視化することを求めたい。
※以上、報告とします。