2月19日 9:30より、藤沢市議会厚生環境常任委員会が開催されました。新型コロナウイルス感染症感染防止の観点から、委員の出席を1/2に制限しているため、私も自宅でインターネット中継を傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。
陳情2第25号 加齢性難聴者の補聴器購入に公的助成を求める意見書提出についての陳情
この陳情は、加齢性難聴者の補聴器購入に公的助成を求める意見書を国に提出することを求めるものです。
栗原委員
陳情の中に補助の割合や金額ないが、厚木市での補助の状況は?⇒一律1万円の補助で、市内店舗での購入が条件。
本市で実施した場合の対象者の見込みは?⇒70代で推計すると12,000人が対象となり、所得制限をすると少なくなる。
土屋委員
難聴で医師から補聴器を勧められた場合、保険の適用となるか?⇒医療保険の適用にはならない。
購入した場合、医療費控除の対象にはなるか?⇒平成30年から補聴器相談医の書類の添付で対象となる場合がある。
全国的な補助の状況は?⇒県内は厚木市のみ。東京23区の一部で実施している。現物支給と購入費補助がある。
北橋委員
難聴と孤立化の関係をどう捉えているか?⇒人との会話がなくなると、サークルや人と会うことがなくなり、孤立につながることが懸念される。
武藤委員
国は何のために認知症と聴覚障害の関連性を調査しているのか?⇒認知症の危険因子と予防因子を把握し、認知症予防につながる根拠とすると考えられる。
対象者から市へ要望はあるのか?⇒特にない。
※この陳情は、土屋委員、永井委員、谷津委員が賛同しましたが、採決の結果、主旨不了承となりました。
陳情2第26号 後期高齢者医療保険の窓口負担の2割化の中止・撤回を求める意見書の提出に関する陳情
この陳情は、後期高齢者医療保険の窓口負担の2割化の中止・撤回を求める意見書を国に提出することを求めるものです。
※この陳情は、土屋委員、永井委員、谷津委員が賛同しましたが、採決の結果、主旨不了承となりました。
報告(1)2025年に向けた藤沢型地域包括ケアシステムの推進について
2025年に向けた藤沢型地域包括ケアシステムの推進について、2020年までの現ロードマップの総括と2025年までの新ロードマップ、13地区ごとの課題や取組などが報告されたものです。内容は割愛します。
谷津委員
相談支援体制について、相談窓口で解決できなくて帰る人への対策は?⇒困りごとは複雑化している。背景を聞き取り、継続して関わっていくことで支援につなげていく。
ファーストコンタクトの相談員について、正規職員と会計年度任用職員の割合は?⇒バックアップふじさわは正規職員が対応している。CSWも社協の正規職員。市民センターの地区福祉窓口は会計年度任用職員だが、正規職員がフォローしている。
担い手の育成について、何が効果的と捉えているか?⇒今年度12月-1月に13地区をまわりインタビューしている。きっかけづくりについて全庁的に進めていくべきと考えている。若い人の関りも同時に考えていく。
新ロードマップにアウトリーチ型が見受けられないが?⇒コロナ自粛の中で高齢1050世帯を訪問し、アウトリーチの重要性を確認した。今後もアウトリーチによる相談について、検討しているところ。
引きこもりなど、孤立している人へのアウトリーチも必要では?⇒表面化しにくい課題。家族が他へ相談しにくい状況もある。アウトリーチは重要だと思うが、世帯の情報が民生委員などから寄せられた場合などの手法を検討していきたい。
北橋委員
CSWが13地区に配置されたが、今後の考えは?⇒今年度13地区に配置されたばかりなので、まずは地域に顔の見える活動をしているところ。今後も地域の方と一緒に取組が進むようにしていきたい。増員については、検証をした上で検討していく。
土屋委員
アンケート調査の回答に分からないという回答が多いが?⇒地域福祉の推進に向けた市の取組のアンケートで、興味がない、分からない、知らないということが結果に出ていると考える。今後、啓発していく。
武藤委員
在宅医療の現状と今後の考えは?⇒多職種研修会などをしているが、コロナ禍で開催できていない。情報共有システムを活用できるようにしていく。
在宅医療をしっかり位置付けるべきだが?⇒記載方法を検討していくが、従来から取組はしている。
孤独、孤立への対応について、どう進めていくのか?⇒様々な要因、背景がある。引きこもり、ごみ屋敷などもある。事例が制度に当てはまらないものもある。把握した場合は、専門家の支援につなげていきたい。
国も担当大臣を置くなど重要な課題。相談体制について、行政につながらない人への対応をどうしていくのか?⇒SOSを出せない人、困りごと自体を認識していない人もいる。アウトリーチの取組をしていく上で、どこに情報があるのかも含めて相談につながる仕組みを検討していく。
柏市でしている住民同士の助け合いが大きな力となると思うが?⇒住民の力として、ながら見守りについて、通勤、通学、散歩の途中などでの気付き、地域の縁側などでの相談や雑談の中での情報を相談につなげる仕組みを作っていきたい。
ごみ収集や道路補修の職員、市民センター公民館など、どこでも相談を受けるべきだが?⇒従来の相談部門ではなく、相談を受けたところが責任をもって専門機関につなぐよう、連携強化を図っていく。
東木委員
本市は13地区ごとの住民自治の仕組みが前からできている。活用していくべきだが?⇒各地区に市民センター・公民館を設置している中で、地域づくり、支え合いづくりがされてきた。2040年に向けて、担い手の問題あるが、住民主体の取組を意識しながら今後も進めていきたい。
本庁のサービス提供のように感じる。地域では、生涯学習や子育て世代が人材の掘り起こしをしている。今後は、福祉部門はトータルマネジメントで、福祉以外の方が取組む仕組みが必要と思うが?⇒地域包括に関わるのは庁内検討委員会だが、今までは、福祉以外は会議に参加するという位置づけであったが、今後は業務として関わってもらう。
他の自治体は、理事者をトップとした推進本部があるが?⇒理事者が旗振り役として取組んでいく。
報告(2)「藤沢市地域福祉計画2026」の策定について
昨年12月の当委員会に中間報告され、市議会からの意見やパブリックコメントでの意見等を踏まえて、最終案が報告されたものです。内容は割愛します。
谷津委員
ケアラー支援について、ケアラー本人の人生も大切だと思うが?⇒世帯全体を支援していくことが必要。ケアラーの状況にあることを皆が認識する必要ある。
困りごとを抱える子どもたちについて、学校の役割は?⇒学校はプラットホームの役割。困りごとの内容を把握し、早期に必要な支援につなげていくことが学校の役割。
北橋委員
更生支援、再犯防止について、市の考えは?⇒保護司会との連携が重要。コロナ禍で活動できていないが、社会福祉法改正などの話もしている。
報告(3)いきいき長寿プランふじさわ2023~藤沢市高齢者保健福祉計画・第8期藤沢市介護保険事業計画~の策定について
昨年12月の当委員会に中間報告され、市議会からの意見やパブリックコメントでの意見等を踏まえて、最終案が報告されたものです。内容は割愛します。
北橋委員
パブリックコメントについて、市のホームページで公表しているとのことだが、他の方法での公表は?⇒市民センター公民館の窓口で閲覧できる。
いきいき長寿プランなので、もっと工夫が必要なのでは?⇒検討していく。
土屋委員
訪問型サービスAの実績少ないのに、計画人数を増やしている理由は?⇒普及が進んでいないが、新たな担い手の確保に伴い増やしているもの。
具体的には?⇒シルバー人材センターにも加わってもらうよう調整している。
訪問型サービスAはやめるべきだが?⇒今後の在宅サービスに対応するためにも必要と考えている。
特養の設置について、600人の待機者解消のためにも施設建設すべきだが?⇒第7期計画の中で100床開設される。鎌倉市でも90床開設された。サービス付き高齢者住宅も設置されていることを考慮し、既存の増改築などで100床を整備していく。
新型コロナの影響について、介護施設などに金銭的支援が必要だが?⇒新型コロナにかかった費用への補助制度があるので、周知、問い合わせに対応している。
PCR検査について、高齢者施設などでの実施状況は?⇒濃厚接触者でなくても、必要と判断した場合は検査するなど柔軟な対応をしている。また、県は特養の従事者や利用者へPCR検査するとしているので、制度の周知をしていく。
パブリックコメントで保険料の意見あった。引き下げるべきだが?⇒安定的な運営のため、基準額を5,500円としていく。
東木委員
12月の中間報告に入っていた高齢者の通いの場がなくなっているが?⇒地域の縁側と補助額の差があるため、来年度は地域の縁側の介護予防特化型に見直したもの。
六会のひまわりの事業者から聞いたが、市から1/17に来年度の補助金なくなると言われた。240人の登録者がいるが、地域の縁側に移行できるのか?⇒昨年度から、方針を伝える中で、理解を得られるようにしてきた。事業者からの返事を待っているところ。
報告(4)「ふじさわ障がい者プラン2026」の策定について
昨年12月の当委員会に中間報告され、市議会からの意見やパブリックコメントでの意見等を踏まえて、最終案が報告されたものです。内容は割愛します。
栗原委員
障がい者プランの発行は?⇒本編は400冊、概要版は800部、点字版は10部、テキスト版のアップも予定している。
ブックレット的なものは?⇒概要版を作成する。
障がい者への手助けの仕方について、小学生のうちから学ばせるべきだが?⇒心のバリアフリーハンドブックを小学4年生に配布している。
配布するだけでなく、意義あるものにすべきだが?⇒ハンドブックの活用の把握をするため、小学4年生の教員にアンケートをしているところ。
報告(5)第2期藤沢市国民健康保険事業実施計画(藤沢市データヘルス計画)中間評価(素案)について
平成30年度から令和5年度までの6ヶ年を計画期間として「第2期藤沢市国民健康保険保健事業計画(藤沢市データヘルス計画)」及び「第3期藤沢市特定健康診査等実施計画」を一体的に策定し、取組を進めていますが、令和2年度は本計画施行後3年目となり、計画の中間年となることから、中間評価をするもので、その内容が報告されたものです。なお、内容については割愛します。
栗原委員
特定健康診査の受診について、青色申告会などと連携して受診率の向上していくべきだが?⇒美理容組合、商工会の事業主などにパンフレットを配布したりしている。他の団体と協力できるように工夫していく。
土屋委員
特定健康診査の受診率について、令和元年度は39.8%となっている。他市の状況は?⇒平均で28.8%で、本市は県内で最も高いが横ばいの状況。
県内最も高いなら評価はCでなくBでも良いのでは?⇒第3期実施計画の目標が48%、国の目標が60%なので。
県内他市より受診率が高い理由は?⇒委託先の医師会の協力で80機関で健康診査できる。健康意識の醸成などが考えられる。
報告(6)大庭台墓園立体墓地再整備基本構想の中間報告について
大庭台墓園立体墓地については、平成2年度に策定した「大庭台墓園立体墓地基本計画基本設計」に基づき、現建物が建設されたものです。基本計画の後期分として新建物部分の建設を計画していましたが、合葬納骨壇及び合祀墓が想定されていないなど、見直しが必要となっています。
このことから、新建物については、基本計画に示されている現建物と連続して建設することを基本としつつ、墓地需要動向等を踏まえた新たな基本構想を策定しています。今回は、この新たな基本構想の中間報告がされたものです。
1. 新施設建設予定地と規模
現状の墓園内において、新たな立体墓地の規模を既存の立体墓地と同規模で仮定すると約5,000㎡の建物面積が必要と考えられ、2,000㎡程度の敷地面積が必要となります。墓園内に5つの候補地を定めて検討した結果、現立体墓地の北東にあたる隣接地が望ましいとしています。
2. 整備手法の検討
整備手法については、PPP導入の可能性も検討した結果、市の直営による施設整備とします。
3. 整備スケジュール
(1)令和2年度 基本構想
(2)令和3年度~4年度 基本・実施設計
(3)令和3年度 地質調査・測量等
(4)令和5年度~7年度初旬 工事
(5)令和7年度初旬~中旬 供用開始
栗原委員
半永続的に利用できる合祀墓機能とは?⇒詳細は決まっていないが、イメージとしては、土に帰ることを想定している。
今後、何年ぐらいを見据えているのか?⇒20年を想定している。
無縁墳墓が100ぐらいあるとのことだったが?⇒精査したところ、4年以上連絡が取れないものは10区画で、うち3区画は無縁墳墓の可能性が濃厚。
土屋委員
工事費が40-50億の想定だったが下がった理由と内訳は?⇒㎡当たりの単価を下げる見積もりができたもの。内訳は、建設費17億円、納骨団11億円、施設撤去及び外構で3億円を見込んでいる。
大庭台墓園の基金では足りないが?⇒特別会計なので、市債の活用で対応していく。
樹木葬を求める声あるが?⇒民間墓地で提供されているが、市営墓地としての役割を果たしていく。
報告(8)藤沢市民病院健全経営推進計画の策定について(最終報告)
昨年12月の当委員会に素案が報告されたもので、今回は最終案が報告されたものです。内容は割愛します。
栗原委員
オンライン診療についての検討状況は?⇒対象はこれまで対面で受けていた患者、慢性疾患の患者を考えている。
具体的な時期は?⇒端末導入が7月予定なので、速やかに。
武藤委員
市民病院の医療従事者へのコロナワクチン接種の状況は?⇒まずは国立病院からで、市民病院は第2グループで、3月中旬から接種のスケジュールとなっている。医療従事者の接種は県が対応する。
市民への周知は?⇒医師会と調整している。決まったところから随時情報提供していく。早いタイミングでの周知に心がけていく。
※以上、報告とします。