3月5日 13:30より、藤沢市議会予算等特別委員会(2日目)が開催され、令和3年度予算の審査がされました。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、委員及び市側職員の人数制限をする中での運営となっていますので、私も自宅にてインターネット中継を傍聴しています。内容の抜粋は次の通りです。
【人件費(総括)】
【議案第85号 藤沢市職員定数条例の一部改正について】
令和3年度の条例定数について、行政需要の増加へ対応するため、3,709人から20人増やして、3,729人とするものです。
佐野委員
人件費が前年度より減となっている理由は?⇒定年退職者が少なく退職手当が減となったため。
コロナ禍における人件費のあり方は?⇒新たな行革に位置付け、適正な定員管理に努めていく。
今後の部長、担当部長、室長、参事のあり方は?⇒職責に応じた配置をしていく。
戦略的人事の具体的プランは?⇒重要度、緊急性の高い事業について、必要に応じた人事配置をしていく。
栗原委員
持ち家に係る住居手当について、据置だが、どうしていくのか?⇒今年度から2,000円減額した。見直し初年度なので、他市の状況を見て検討していく。
来年度の取組は?⇒持ち家に係る住居手当の見直しは、県内他市の状況を見極めながら検討していく。
扶養手当について、平成31年度に配偶者に係る扶養手当を減額して、子に係る扶養手当を増額した。平成30年度決算と比較してどのくらい増額となるのか?⇒令和3年度は、全体で約4,000万円の増額と見込んでいる。
配偶者の減額分を子の増額分に充てるとのことだったが、年々増えている。今後の考えは?⇒他市とほぼ同額となっている。減額すると採用にも影響するので、必要に応じて検討していく。
会計年度任用職員について、2/11に募集したところ、192人の応募があり31人が採用されたとのことだが、192人の応募人数をどう捉えているか?⇒個々の声は聞いていないが、市で働きたいという人が多いと考える。
採用されなかった人へのケアは?⇒登録制度を設け、今後の応募の際に市側から案内していく。
来年度、会計年度任用職員を58人増やしていくとのことだが、増員した後の検証の考えは?⇒正規フルタイム職員の抑制も含めて検証について検討していく。
平成17年度の人事院勧告による給与構造改革について、効果と現在も続いているのか?⇒給料表の再編成、給料カーブのフラット化など、職務職責に応じた給料表となった。現在もその給料表を使用している。
更なる給与構造改革の考えは?⇒職員のモチベーションの確保、市民サービスの向上につながる取組が必要なので、他市の状況を見て研究していく。
地域手当について、13%の根拠は?⇒平成28年度に実施した、給与の総合的見直しにより、県の13%に合わせたもの。
近隣他市より1%高いと思うが、今後の考えは?⇒地域手当を下げると職員採用にも影響があるため、他市の状況に注視していく。
人事配置について、コロナ禍で、事業の優先順位づけはされているのか?⇒コロナ対応の庁内応援体制をとるさいに、事業選択はせず、各職場で縮小可能な事業を整理してきた。
コロナ禍で残業手当が増えているのでは?⇒応援派遣元の職場で残業の増が懸念されるが、各職場で業務整理をした上で、応援しているので、時間外手当の増加につながっているとは考えていない。
職員全体における管理職の比率が高いのでは?⇒必要な管理職数を配置している。今後も適正な配置をしていく。
自転車通勤する職員の自転車置き場の確保の考えは?⇒コロナ禍で地下のバス寄せの所を開放しているが、現時点では他の場所の確保は難しい。
平川委員
障がい者雇用について、本市の状況は?⇒2/1現在、精神障害者13人、知的障害者5人、身体障害者42人の計60人。
障がい者の法定雇用率が3/1から、民間2.3%、地方公共団体が2.6%に引き上げられたが、本市の状況は?⇒2/1現在で2.5%となっているが、採用試験を実施し、4月には2.6%を超える見込みとなっている。
障がい者本人へのサポートは?⇒ジョブサポート制度を導入してサポートしている。
コロナの影響で、県内でも4,269人が解雇されている。本市で緊急的に雇用していく考えはあるか?⇒昨年も2回にわたり、緊急雇用の募集をした。状況を見極めて判断していく。
味村委員
来年度、定数20人増するとのことだが、保健所の増員は何人か?⇒コロナなど感染症対応に7人、その他、保健医療部に4人。
感染症の対応ができるように、恒常的な体制が必要だが?⇒来年度増員して体制強化していく。これまで、その都度の対応してきたが、来年度からは、各部局にあらかじめ指名して対応していく。
会計年度任用職員の多い職場・職域は?⇒学校給食調理員、図書館業務員、保育園など。
職員給与について、全体的に引き上げるべきだが?⇒平成26年度から令和元年度まで、人事院勧告に伴い一般職員の給与の増額してきた。会計年度任用職員も一般職同様の給与改定してきた。今後も適正となるよう努めていく。
【議案第106号 令和3年度藤沢市一般会計予算】
【一般会計歳出】
次に示すものは、令和3年度予算の概況(歳出) ※金額は、左側が令和3年度、中側が令和2年度予算 、右側が令和元年度予算
【議会費】
1. 議会史編纂事業費 766万8千円/421万円/—
【総務費】
2. 都市親善費 1,393万7千円/1,273万6千円/2,213万7千円
安藤委員
コロナ禍での交流について、web会議を活用した多様な交流の考えは?⇒オンラインの取組として、市制施行80周年の記念事業として、姉妹友好都市の市長メッセージ、子どもたちの絵をネットで公開した。今後も、友好を深める取組を検討していく。
3. 職員採用関係費 1,182万3千円/909万1千円/791万7千円
安藤委員
優秀な人材の定義とは?⇒政策形成、実行力、コミュニケーション力を持ち、課題を解決する。相手の立場に立って対応できる職員。
今でも、本市の職員は優秀だと思う。個性をどう活用していくかが大切だが?⇒業務の特性に応じた人材が必要。職員の個性を引き出していく人材育成をしていきたい。
キャリアプランが必要と思うが?⇒キャリアプランは重要。職員の長所、個性を伸ばすことが必要。キャリアプランニング研修もあり、専門性を高める研修も必要。派遣研修への参加を活用しながら、個性を生かした能力向上を目指していく。
研修で得たエビデンスの考えは?⇒各研修後に報告を求めている。研修のアンケートもしており、意識の高まりなど、集計・分析し、次の研修計画に活かしていく。
甘粕委員
職員採用の自治体間競争に対して、どのような採用をしているのか?⇒本市の魅力を発信し、広く応募がされるよう、web試験などの活用も考えていく。
労働の流動化について、市として、どう認識しているか?⇒欧米において働き方の多様性が進み流動化あることは認識しているが、日本では、終身雇用、年功序列など雇用のあり方の改革が必要とされている。
市として、労働市場の流動化に取り組んでいくのか?⇒給与を高くして職員を集めることはできないが、働きやすい環境づくりに取り組んでいきたい。
4. 職員基本研修費 866万8千円/866万8千円/832万1千円
甘粕委員
成長段階の具体的指標は?⇒昇任を指標としている。
全職員に対する研修の割合は?⇒基本研修は32%。
費用対効果は?⇒令和3年度から研修による効果測定をしていく。
平川委員
若手職員の発案が事業につながることが、職員のモチベーション向上となると思うが?⇒政策形成研修で、政策実現に向けた研修を実施していく。若手職員の能力を引き出す研修とコーチング能力向上に向けて取組んでいく。
5. 職員専門研修費 700万6千円/634万6千円/634万円
味村委員
ジェンダー平等に関する研修をすべきだが?⇒新採用研修で行うとともに、人権男女共同平和課と連携した所属長対象のセミナーをしていく。
6. 広報ふじさわ発行費 7,683万8千円/8,961万3千円/8,818万円
栗原委員
印刷製本費が2割削減された理由は?⇒特集の差し込みを見直したため。
広報ふじさわの配布について、自治会に頼らない配布を検討しているのか?⇒自治会役員の高齢化で厳しいとの声あるが、現時点では変更は考えていない。
甘粕委員
広報ふじさわ発行費が1,300万円の減額、ケーブルテレビが2,600万円の減額、FMは減額ない。広報の仕方を見直していくのか?⇒見直していくものではない。
7. CATV等視覚広報事業費 2,703万8千円/5,279万5千円/5,231万6千円
佐賀委員
番組編成を見直した経緯は?⇒市の財政状況を踏まえて減額したものだが、クオリティを維持することを事業者と相談して決めたもの。
市の広報番組について、どのくらいの方が視て、どのような意見があるのか?⇒視聴率は把握できないが、アンケートでは、よく視ているが4%、たまに視ているが16%、視たことがあるが38%。
今後のCATVの活用についての考えは?⇒最近のSNS普及の中で、メディアミックスをしながら進めていく。
8. FM放送事業費 4,594万9千円/4,594万9千円/4,656万5千円
佐賀委員
先月に大きな地震があった。レディオ湘南による防災放送の状況は?⇒基本的には震度5弱で社員が参集して緊急放送体制に入る。先月の地震は震度4だったので、時間帯の関係もあり、放送しなかったと聞いている。
分庁舎に移転されたので連携強化していくべきだが?⇒先月の地震後、連絡体制の確認をし、情報共有が図られるようにしていく。
9. ホームページ運営管理費 1,256万3千円/1,256万3千円/1,740万1千円
甘粕委員
市民からホームページの構成が分かりにくいとの声あるが?⇒これまでも意見をもとにシステム更新時に機能の改善をしてきた。今後も意見を聞きながら、分かりやすくなるよう更新していく。
10. シティプロモーション関係費 1,502万3千円/1,644万8千円/1,829万3千円
平川委員
観光客が来た時のアプローチについて、観光情報システムが必要だが?⇒観光ガイドなどあるので、周知について検討していく。
ふじキュンのラインスタンプの活用状況は?⇒現在、第一弾として40個を平成31年3月から販売し、1月末で2,600を超える状況。第二弾については、現在制作しているところ。
佐賀委員
ラインのふじキュンスタンプについて、民間企業では企業の公式LINEに登録すると無料スタンプが手に入るものもある。本市でいくつか無料提供していく考えは?⇒今後の課題として受け止める。
【予算の概況に掲載されていない事業に対する質疑】
安藤委員
職員採用について、就職氷河期世代の採用状況と今後の考えは?⇒就職氷河期世代の採用試験の応募は314人で、合格は2人だった。来年度も同様の試験実施の方向で検討している。
栗原委員
工事契約について、今回のコロナやゲリラ豪雨など突発的な出来事がある中で、藤沢市は、しゅん工期限を認めてくれないとの声ある。考慮すべきだが?⇒コロナの関係は、国からも工期の変更について柔軟に対応するように通知がきている。コロナ以外については、それぞれの状況に応じて判断している。
公用車について、2030年までにガソリン車からエコカーへと報道がされている。市の公用車のエコカーへの移行の考えは?⇒詳細は決まっていない。メーカーの動向などを見ながら、リースなどで計画を立てていく。
充電スポットの整備が必要となると思うが?⇒今後、EVが中心となれば、現在のガソリンスタンドが充電スポットとなることが想定される。
職員の福利厚生について、公費負担の状況は?⇒令和3年度予算で、公費6,420万円、会費7,232万円で、公費負担は47%。
現金給付はあるのか?⇒慶弔に関する給付あるが、会費で賄っている。
味村委員
小規模契約簡易登録制度の登録向上に向けて取組むべきだが?⇒ホームページで制度の案内、随時受付をしている。登録事業者への発注増に努めていく。
発注件数増に向けた取組は?⇒庁内での周知を図り、受注機会の増を図っていく。
本市の女性管理職の割合は23.5%で、令和12年度までに30%を目指すとしているが、国連では50%としている。積極的な登用をしていくべきだが?⇒国の計画で30%を目指すとしているので、30%を目標としている。
※以上、報告とします。