3月12日 9:30より、藤沢市議会予算等特別委員会(7日目)が開催され、引き続き令和3年度予算の審査がされました。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、委員及び市側職員の人数制限をする中での運営となっていますので、私も自宅にてインターネット中継を傍聴しています。内容の抜粋は次の通りです。
【一般会計歳出】
次に示すものは、令和3年度予算の概況(歳出) ※金額は、左側が令和3年度、中側が令和2年度予算 、右側が令和元年度予算
【労働費】
152. 就労支援事業費 2,977万7千円/2,900万6千円/2,853万2千円
佐野委員
雇用の格差の状況は?⇒全体的に正規職員が増えて、非正規職員が減っている。
市としての支援の考えは?⇒湘南合同企業説明会を3回実施しており、継続している。
佐賀委員
若者の就労支援について、コロナ禍でユースサポートの相談件数が増えていると聞いている。事業が定着してきたのか、引きこもりなどが増えているのか、青少年課と連携した分析をしているか?⇒ユースワークふじさわが浸透してきている結果と考える。今後も青少年課と連携して事業を推進していく。
湘南合同企業説明会について、面接まで行って、採用に結びついた状況は?⇒2月から開始し3回開催している。企業の説明会として実施しているので、その後、面接まで時間かかる。そのため、後追い調査には1か月ほどかかるので、来週から実施していく。
平川委員
合同企業説明会の参加者は3回で80人、働き盛りの年代が多い。32社の参加企業あるが、今後は増やしていくのか?⇒4月以降も企業募集している。これまでの参加企業以外の応募もあるので、さらに浸透するよう企業側に働きかけていく。
153. 勤労者生活資金貸付金 2億8,000万円/2億8,000万円/2億8,000万円
154. 勤労者住宅資金等利子補助金 2,649万7千円/2,649万7千円/2,929万3千円
佐賀委員
借り入れ金融機関が1か所で、他市では止めているが?⇒令和3年度に新規募集を終了する。
155. 技能振興関係費 1,081万円/831万2千円/472万2千円
佐賀委員
ふじさわマイスターについて、認定だけでなく、優遇制度も必要だが?⇒マイスターの認知度を上げるのが喫緊の課題。認知度を上げることでマイスターになりたい、マイスターを誇りに思うという気運が高まると考える。
DVDの活用の考えは?⇒マイスターのDVDは、コロナの影響で、イベントが今後不透明なので、大学、学校などへ配布、募集の機会にサイネージやYouTubeへのアップなどをしていく。
マイスターの学校訪問について、今後どうしていくのか?⇒デジタル技術を活用していきたい。
156. 障がい者就労関係費 58万2千円/73万6千円/760万6千円
佐賀委員
おでかけJOBチャレの取組状況は?⇒おでかけJOBチャレで出かけることを楽しみにしている職員いる。産業労働課、職員課に1年間1名の長期派遣をしている。
拡大の考えは?⇒希望や福祉相談員の意見を聞いて、庁内での拡大を検討していく。
【予算の概況に掲載されていない事業に対する質疑】
【商工費】
170. 新産業創出事業費 4,134万6千円/4,116万2千円/4,096万7千円
171. 企業立地等促進事業費 182万5千円/780万7千円/870万7千円
味村委員
湘南アイパークについて、武田薬品が所有権を三井住友信託銀行に売却したことについて、条例違反ではと指摘したところ、条例の目的に沿っているか確認するとのことだったが?⇒条例に違反するものではないことが確認された。
条例にある産業の活性化と雇用拡大の役割について、武田薬品は果たせないが?⇒湘南アイパークは、オープンイノベーションとして設立されており、企業の雇用拡大している。更なる発展が期待できる。
172. 地域密着型商業まちづくり推進事業費 1,380万円/1,831万5千円/1,831万5千円
栗原委員
まちゼミについて、コロナ禍でも感染症対策をして柔軟に実施すべきだが?⇒コロナ禍でオンラインが選択肢としてあるが、実際にお店に足を運んでもらうことが最終的な目標となるので、商店会連合会、商工会議所と連携して検討していく。
甘粕委員
ふじさわ元気バザールについて、13地区への展開は?⇒実行委員会で検討していく。
まちゼミについて、今後拡大していく考えはあるか?⇒過去の参加者のアンケートによると、満足度は高く、新規顧客につながるとの声もある。今後のコロナの状況にもよるが、有効な取組なので継続していく。
173. 商店街経営基盤支援事業費 2,387万9千円/2,908万2千円/3,950万3千円
174. 拠点駅等周辺商業活性化事業費 300万円/620万円/797万4千円
175. 藤沢ものづくりブランド応援事業費 261万5千円/261万5千円/275万6千円
176. 店舗・事業所等リニューアル補助金 2,016万3千円/3,016万3千円【新規】(6月補正)/—
安藤委員
市内経済団体への所属が条件となっているが、それ以外も事業者にも拡大すべきだが?⇒来年度は、商工会議所、商店会連合会加盟の条件を設けない方向で検討していく。
味村委員
コロナ収束後も継続していくべきだが?⇒今後の状況を見て検討していく。
177. 中小企業融資制度関係事業費 9億7,685万3千円/12億2,734万6千円/10億3,698万2千円
味村委員
2億5,000万円減額の理由は?⇒コロナの影響で、国がこの融資制度より有利な融資制度を創設したため。
コロナの影響を受けた者へ、返済期間の延長、利子の免除などの支援をすべきだが?⇒利子、信用保証料の支援をしている。今後も金融機関から融資状況を把握していく。
178. 誘客宣伝事業費 3,154万8千円/6,837万9千円(拡充事業)/5,181万9千円(拡充事業)
栗原委員
通年の取組の考えは?⇒夏中心の観光から、通年型観光に向けたイベントをしながら平準化をしているが、春秋は少ないので、サムエル・コッキング苑のリニューアルを契機にして、幅広い時期に来てもらえるように研究していく。
江の島の強力事業の考えは?⇒強力プロジェクトは、NPO法人が、車いすごと上るもので、協定を結んだが、コロナ禍で中止となった。今後も連携して進めていく。
甘粕委員
観光誘客について、鎌倉市との連携が必要だが?⇒鎌倉藤沢観光協議会あり、連携強化して回遊性を高める取組を推進している。
平川委員
観光に行かれない人へホームページで言った気分になれるよう、ドローンを活用した動画の考えは?⇒サムエル・コッキング苑、岩屋の動画をYouTubeで配信している。来年度は、ドローン空撮を予定している。普段なら見ることのできない角度からのコンテンツとなる。
山口委員
コロナ禍における観光誘客でのビッグデータの活用について、JRスイカ、NTTローミングデータの分析と傾向は?⇒NTTローミングデータは外国人観光客の動向を把握するもので運用している。2017年10月までのデータがあり、その傾向が継続されている。2019年のデータでは市の目標を上回っていたが、昨年2月まででは急激に減少している。スイカデータは、辻堂駅、藤沢駅のレポート、江の島周辺3駅のデータで、コロナ禍で4-5月の利用は減少しているが、辻堂駅は20代が多く回復が早い。
auスマホ使用者のGPS情報による動態分析とは?⇒auスマホのGPSデータを活用したビッグデータで、ピンポイントで定めることができる。期間も任意で設定でき、最大2年前までのデータが得られる。フェーズの変わり目、観光施設の効果検証などに活用できる。
江の島1dayパスポートについて、デジタル化の考えは?⇒鎌倉藤沢観光協議会の中で取組み、今後、運用される見込み。
179. 湘南藤沢フィルム・コミッション事業費 2,757万3千円/2,774万5千円/2,623万6千円
180. 海水浴場対策費 3,781万8千円(拡充事業)/3,191万1千円/3,192万6千円
181. 観光施設整備費 8,642万円/2,874万3千円/1億4,891万6千円
安藤委員
サムエル・コッキング苑のリニューアルによる経済効果の見込みは?⇒今後の入園者数について、1割増を目標にしている。現在の80万人の1割8万人の増から日帰り消費額4,500円をかけると3億6,000万円の直接的経済効果と考える。更に近隣への波及効果もあると考える。
松本市では、PayPayと連携したキャッシュレス化の取組では最大30%が戻ってくる。本市でもキャッシュレス化が必要だが?⇒本市では、商工会議所とNTTが連携してキャッシュレス化導入事業をしてきたが、事業者の手数料負担に課題ある。地域のニーズを把握していく。
コロナ禍だからこそ進めていくべきだが?⇒市内事業者にキャッシュレス化の調査をして、その結果を踏まえて効果的なキャッシュレス化を研究していく。
【予算の概況に掲載されていない事業に対する質疑】
栗原委員
長後商店会で、学生によるカフェがオープンした。空き店舗対策として有効な取組だが?⇒今後、商店会連合会や該当する商店会と連携して活性化に取り組んでいく。
甘粕委員
工場に対する支援について、緑地率緩和の条例改正を考えているとのことだが、どの程度、操業しやすくなるのか?⇒工場用地が不足していることから、既存の敷地の有効活用について前進できると考える。
【農林水産業費】
157. 地産地消推進事業費 643万3千円/533万7千円/434万2千円
佐野委員
コロナ禍で飲食店への食材の提供が減っている。本市の状況は?⇒コロナ禍の外出自粛で家庭での消費は増えているが、洋ランなど花卉は、イベントの中止で落ち込んでいたが、その後回復していると聞いている。水産品は、直売所での売り上げが増えている。引き続き、状況を把握していく。
予算が増えている理由は?⇒地産地消推進計画の改定に伴うものと、ホームページの再構築のため。
栗原委員
QRコードの活用とは?⇒生産者の紹介などをしていく。
チラシ作成とあるが、web活用の考えは?⇒美味しい藤沢産ホームページ、SNSで情報発信してきた。地産地消推進協議会でも動画発信が有効的との意見もあり、効果的な情報発信をしていく。
安藤委員
本庁舎前で販売がされているが、市内のトマト農家から、熊本から大量に入ってきていると聞いたが?⇒トマト農家からは、熊本産の流通で価格が下落していると聞く。価格的には厳しいと想定する。
今後の支援の考えは?⇒単価の上昇は見込めない。量を増やす取組にJAの意見を聞いて進めていく。
市民へのPRは?⇒港春まつり、藤沢駅コンコースでの販売、トマトの収穫シーズンが始まったことをPRしてきた。市庁舎前でもトマトを販売している。今後も知ってもらう機会を増やしていく。
平川委員
サンセット広場で販売しているが、北部地区でも販売してほしいとの声あるが?⇒農業水産者で協議会を立ち上げて販売している。協議会と意見交換していく。
158. 水田保全事業費 2,500万円/2,000万円/2,500万円
159. 担い手育成支援事業費 3,115万9千円(拡充事業)/2,283万3千円/2,516万1千円
平川委員
女性の参画状況は?⇒新規就農者について、女性は現在8人新規就農している。
今後の市の対応は?⇒男女の区別はない。女性の新規就農を今後も推進していく。
160. 産地競争力強化事業費 112万8千円/262万7千円/298万1千円(新規事業追加)
161. 野菜生産出荷対策事業費 1,346万4千円/1,289万6千円/1,418万7千円
162. 湘南野菜生産育成事業費 375万4千円/419万4千円/419万4千円
163. 学校給食用農水産物生産出荷対策費 161万円/164万5千円/157万7千円
164. 畜産振興対策事業費 1,067万3千円/859万5千円/578万円
165. 畜産経営環境整備事業費 1,346万9千円/1,547万2千円/4,163万9千円
味村委員
有機質資源再生センター廃止に伴う、個別施設に対する臭気モニタリング調査しているが、市への苦情の状況は?⇒2月末で、5件。
今年度の調査における臭気の状況は?⇒0-5までの6段階で、10月、3月の2回の調査で、高いところで3で、強い臭気はなかった。
有機質資源再生センター跡地の利用状況は?⇒昨年9月に移転登記された。新たな土地利用はモータープールとして利用されている。
166. 農業用水路等改修事業費 1,054万8千円/1,054万8千円/734万1千円
167. 農業基盤整備事業費 3,837万円/5,240万3千円/7,864万6千円
168. 漁港機能保全対策事業費 1億5,913万2千円(拡充事業)/9,562万3千円(拡充事業)/93万5千円
佐野委員
これまでの浚渫の実績は?⇒平成19年度末に漁港が完成した後、平成21.24.27.30年度の4回実施している。合計事業費は、3億3,982万円。
土砂は養浜としていくのか?⇒これまでは養浜としていたが、今回は、土砂の質により横須賀沖に持っていく。
3年に1回の浚渫について、今後も同様にしていくのか?⇒令和29年度に片瀬漁港機能保全計画を策定しているが、堤防の増設と浚渫を比較検討した結果、3年に1度の浚渫が最も良い結果となったので、今後も浚渫で対応していく。
栗原委員
海岸浸食への対応は?⇒県の役割。浸食対策計画の中では、片瀬浜は、浚渫土の再利用、辻堂海岸は安定しているので、辻堂から持ってくるなどの対策としている。
169. つくり育てる漁業推進事業費 280万5千円/413万1千円/603万4千円
栗原委員
稚貝の放流について、アワビやハマグリの放流が減っているが?⇒漁業組合と協議して決めているもの。
藻場の形成が必要だが?⇒江の島フィッシャーマンズプロジェクトへ支援している。
平川委員
放流した後の定着率は?⇒把握していない。放流は県の計画に基づいて、実施しているもの。県が情報収集して分析するもので、県のホームページで公表されているが、市の分の定着率は分からない。
味村委員
漁港での新鮮な魚の販売について、今後の計画は?⇒月2-3回程度の朝市開催していくと聞いている。江の島フィッシャーマンズマルフェとの合同開催もしていくと聞いている。
【予算の概況に掲載されていない事業に対する質疑】
安藤委員
環境保全型農業について、令和3年度の取組について、使用したのはネオニコチノイド系の農薬か?⇒オラクル粉剤で、周辺環境に左右しないもの。
有機農業について、2050年までに全農地の25%に拡大するとのことだが、本市の状況は?⇒本市の有機農業は約17haで、通常の農家からは、種の飛散が懸念されている。国・県の動向を見ながら取組んでいく。
※以上、報告とします。