12月15日 10:00より、藤沢市議会12月定例会(6日目)が開催され、引き続き一般質問が行われました。
※一般質問は、質問者と市側で答弁調整をしているため、質問・答弁のメモをとるのが難しいことから、これまでは、質問の抜粋のみを掲載していました。しかし、議長・副議長は議事運営をする立場なので、質問の要旨、答弁の原稿が手元にあることから、そこから抜粋・要約して掲載します。関心のある質疑については、インターネット中継録画、議事録等をご覧ください。
通告15番 永井議員
1. 誰ひとりとりのこさないまちづくりについて
(1)日本語教育推進法の施行について
地方公共団体は、「日本語教育の推進に関する法律」の基本理念に則り、地域の実情に応じた施策を策定し、実施する責務があるが、本市の取組と県との連携は?⇒県が市町村との連携強化を目的に開催する「市町村等連絡調整会議」等で、情報共有や意見交換を図るとともに、意見を施策の参考にして取組んでいる。
本市において、日本語教育の推進は、どの部署が所管するのか?⇒「日本語教育の推進に関する法律」の施行以前から、学校教育現場では教育部が、児童・生徒に対する日本語教育を行っている。また、全庁的には、人権男女共同平和国際課が中心となり、国や県、関係機関、関係部局と連携して、外国につながりのある市民の日本語教育の推進に取組んでいる。
基礎から体系的に学ぶことができる日本語学習の機会や、生活オリエンテーション等を組み込んだ日本語教育を、行政が設けることも必要だと思うが?⇒本市では、外国につながりのある市民への日本語習得支援を市民ボランティアが自主的に運営している。議員指摘の体系的に学ぶことができる日本語学習の機会や生活オリエンテーションを組み込んだ日本語教室の実施なども重要な視点なので、国や県から提供された資源を日本語ボランティアや日本語学習のために活用できるよう取組を進め、日本語教育環境の充実に努めていく。
地域日本語教育コーディネーターの配置や日本語ボランティアの育成や研修、日本語教室の会場支援が大切と考えるが?⇒法の施行により、日本語ボランティア教室の支援は地方公共団体の責務として位置付けられており、本市も支援に取組んでいる。地域日本語教育コーディネーターについては、運営支援に重要な役割を担う人材と認識している。本市では令和3年度に県の地域日本語教育コーディネーターの支援を受けており、今後、その必要性を含めて検討していく。また、教室の開催場所の確保については、2020年12月に設置した「藤沢市日本語支援ネットワーク会議」の構成員である日本語ボランティア教室が、市の施設で定期的に日本語教室を実施する場合には、会場を確保できるようにしている。
法に基づく検討委員会や審議会等の有無は?⇒法では、審議会その他の会議制の機関を置くことができるとしている。本市では、法に基づく審議会等は設置していないが、外国につながりのある市民の意見を施策へ反映、まちづくりへの主体的な参画を目的とした「藤沢市外国人市民会議」を設置している。また、「藤沢市日本語支援ネットワーク会議」を通じて、日本語ボランティア教室の意見を聞くなど、日本語教育施策を進めている。
外国籍の子どもに対して、母語や母国文化についての配慮の必要性について、市の考えは?⇒学校では、日本語指導の必要な児童生徒が抱える困難に対して、適切な指導を行うとともに、異文化や個性を尊重することへの配慮は重要と考えている。本市では、可能な限り、母語の話せる日本語指導員を派遣して支援をしている。また、周りの子どもたちも一緒に、当該の児童生徒の母国文化や習慣に触れる機会をつくり、互いを理解できるようにすることで、外国につながりのある子どもたちが、安心して過ごせる環境づくりをしている。
不就学の小中学生相当の外国人の子どもの状況把握について、調査の状況は?⇒まずは、学校が各家庭に手紙の送付や戸別訪問をして、その結果、所在不明だった場合、教育委員会が東京出入国在留管理局へ出入国記録の照会や現地調査をしている。今年度は、就学状況が把握できない14人の内、出国や転出の確認が取れなかった5人について現地訪問をしたところ、保護者全員に面会ができ、就学状況の確認が取れた。また、就学につなげるための案内としては、住民登録の際に就学の希望を確認し、希望する場合には、教育委員会での就学手続を案内している。
(2)多文化共生のまちづくりについて
本市の外国人相談窓口の相談状況と対応、課題は?⇒外国人相談窓口は、スペイン語、ポルトガル語を話せる専門相談員が、相談に応じる「外国人市民相談室」がある。体制は4人の会計年度任用職員が交代で相談に応じている。相談件数について、令和2年度は、市役所、湘南台文化センター合わせて3,130件で、主な相談の分野は、医療・保険の相談が856件と多く、住宅関係が394件、労働関係が304件など。相談内容に応じて、関連部署に取次ぎをしている。住宅関係に関する相談の場合、賃貸住宅を探しているなどの一般相談であれば、かながわ土地建物保全協会やUR都市機構への取次ぎをする。言語や生活習慣などで断られている場合には、県や市の「居住支援協議会」を紹介するなど、関係機関と連携して、解決に向けた対応をしている。課題としては、相談窓口が平日に限られることから、勤務の都合で利用が難しいといった声がある。
多文化共生についての検討委員会や審議会の有無と、外国人の居場所について、Fプレイスや公民館等に交流の場の開設、国際交流協会や多文化共生センター等の設置についての考えは?⇒本市には検討委員会や審議会はないが、県が設置する「かながわ国際政策推進懇談会」等の会議で出された有識者の意見について、情報共有を図っている。本市における外国につながりのある市民の交流は、日本語ボランティア教室や、出身国の宗教などの背景を元に形成されているコミュニティ等で行われている。市としては、市の施設における交流場所、国際交流協会、多文化共生センター等の設置の必要性について研究していく。
藤沢市における多文化共生に関する考え方は?⇒本市では、「藤沢市多文化共生のまちづくり指針」に基づき、多文化共生施策を実施しており、指針の基本目標として、国籍や民族・生活習慣の違いを認め合い、人権を尊し、交流を深め、外国につながりのある市民と共に生きる地域社会づくりを目指している。
通告16番 山内議員
1. 誰一人取り残さないまちづくりについて
(1)情報格差の現状と是正への取組について
デジタル化について、具体的に、国、県、市ではどのような取組体系を考えているのか?⇒情報通信技術の利用機会の格差是正や、専門的な知識または技術を有する人材の育成について、国の役割として、これらに必要な措置を講ずることと定められている。これを受けて、県では法定計画として、市町村においては、努力義務として計画を策定することで、国の施策との相乗効果を図る中で、情報格差の是正の解消に取組んでいる。
藤沢市における、各課での対策、取組状況は?⇒デジタル推進室で国が実施している「デジタル活用支援推進事業」を活用し、市内NPOと連携して、スマホやマイナポータルの使い方の講習会や個別相談会の支援をしている。また、生涯学習部、市民自治部と連携し、デジタルに不慣れな方を対象としたスマホ活用教室を、公民館講座や郷土づくり推進会議の事業、消費生活講座などで実施している。
教育委員会(学校)での対策、取組状況は?⇒令和2年度において、市内公立学校に1人1台の端末整備を行い、全児童生徒が端末を活用できる環境を整えている。端末の持ち帰りは可能で、ネット環境のない家庭には、Wi-Fiの貸与でできるよう整備した。スキルによる格差を生じさせないために、各学年の発達段階に応じた計画を作成し、情報活用能力の育成をしている。
学習指導要領に情報格差について、どうなっているのか?⇒学習指導要領には示されていないが、小・中学校社会科の教科書に、情報格差の内容について記載されている。
情報格差について、性別格差や身体的障害による格差、所得の低い人への格差解消の対策は?⇒行政のデジタル化の推進では、年齢、障がいの有無、国籍、経済的な理由に関わらず、全ての市民にデジタル化の恩恵が広く行き届くことが重要。そのためには、デジタル機器に不慣れな方でも容易に操作できるように配慮した取組や、個々の状況に応じた利用者に寄り添った取組が必要であると認識している。
渋谷区や魚津市では、通信会社と共同して取組んでいる。他市の取組状況と本市の考えは?⇒渋谷区では、スマホなどの端末を持たない高齢者へ区と通信事業者が連携し、無償でのスマホ貸出し、スマホの使い方講座を合わせて行う実証実験をしている。魚津市では、スマホアドバイザーを招き講習会をしている。今後においても、地域の身近な場所における教室等の開催を実施していくとともに、他市における有効な取組も参考にしながら、本市独自の取組を積極的に実施し、情報格差の解消に向けた対策を充実させていく。
(2)デジタル化による経済発展と情報格差是正は一体の問題として扱うべき
総合指針において、「地域経済を循環させる」という基本目標がある中、情報共有とIT技術の活用という点における展望について、どう考えているか?⇒本市では、生産性向上に寄与すべく、設備導入特別資金といった融資制度、先端設備等導入計画の認定による税の優遇措置などの支援をしている。市内中小企業等のさらなるデジタル化推進にあたっては、業界動向の把握に努めるとともに、必要とされる支援について適宜検討し、市内経済全体の底上げにつなげていきたいと考えている。
通告17番 神尾議員
1. 今こそ考えたい「多様性と包摂性のある社会」に向けて
(1)女性の健康と尊厳(生理をめぐる課題)の視点から~社会的孤立や排除から守り、多様性と包摂性のある社会の実現に向けた取組について~
コロナ禍を反映し、生理をめぐる問題については、経済的な理由を背景に、生活困窮対策として取り上げられているが、女性の健康と尊厳の視点からの理解も必要と考えるが?⇒本市では、「ふじさわジェンダー平等2030~藤沢市男女共同参画計画」の中で、女性の健康と尊厳について、「様々な困難を抱える人々への支援と自立の促進」とともに、全ての個人に保障されるべき健康の概念であり、人権の一つである「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」の保護として言及している。生理をめぐる問題については、全ての女性と女児のエンパワーメントを図るというSDG’sの視点や、女性の生涯にわたる性と生殖に関する健康づくりの一つとして、その重要性を認識している。
民間商業施設やいくつかの自治体では、トイレに生理用品を設置し、無料で利用できる仕組みなどが始まっている。ジェンダー平等を自分事として考える良いきっかけと思うが、今後、こうした生理をめぐる問題について、どんな取組を進めていくのか?⇒多様性と包摂性のある社会づくりに向け、市民をはじめとする様々な意見を踏まえるとともに、国や県などの動向を注視し、関係する部局間で連携しながら検討していく。
2. デジタル化の促進と市民サービスの向上に向けて
(1)ウィズコロナ、アフターコロナを見据え、行政におけるオフィス改革(未来志向への転換)に向けた取組について
業務効率化を進めるにあたってのデジタル化促進の意義と効果は?⇒デジタル化を進める意義は、テクノロジーの活用により、ライフイベントに係る手続きのワンストップ化をはじめ、データ連携を活用したサービスのカスタマイズ、いつでもどこでも自らの選択による地域社会への参画など、市民の暮らしやすさを向上させるとともに、行政事務の効率化を図ることと捉えている。こうしたことから、まずは、行政文書の電子決裁率の向上、オンラインによる部内会議などに取組み、現時点では、一定程度、デジタル化やペーパーレス化、事務の効率化が進んでいる。
コロナ禍をきっかけにワークスタイルに変革があったと思うが、今後の行政におけるオフィス改革をどう考えているか?⇒コロナ禍で、庁内自席での業務に加え、テレワークやweb会議の活用、オフィス中心から人を中心としたワークスタイルへの転換など、大きな変化をもたらした。さらに、業務のデジタル化の進展は、時間や場所の制限を超え、雇用や就労体系の多様化をはじめ、組織のコアとなるセンターオフィスの存在意義が改めて問われる局面にあると考えている。今後は、デジタルワークやオフィスの新しい価値の創造など中長期的な視点での庁内オフィスづくりも視野に、サテライトオフィスやモバイルワーク、フリーアドレスなどを活用した生産性の向上や協調的で働きやすい職場環境の実現に向けて、行政のオフィス改革に取組んでいく。
女性を中心とした子育てや介護などの働き方が見直されてきているが、テレワークなどの働きやすい環境づくりに向けた、本市の対応状況は?⇒ワークライフバランスを踏まえた本市の働き方改革の取組は、現在職場で使用しているパソコンと同様の作業ができるタブレット端末を導入し、令和2年度からはテレワークを試行的に実施している。テレワークを行った職員からは一定の評価を得たが、上司による業務の進捗管理や業務中のコミュニケーション手法といった労務管理の課題もあることから、今年度中に課題を整理し、家族介護や子育てなどにより出勤が困難な職員補を対象に、先行してテレワークの本格実施をしていく。
通告18番 桜井議員
1. 健康づくりについて
(1)ラジオ体操について
本市は総合指針の中で、健康増進や、受動喫煙防止などの環境づくりに取組んでおり、健康寿命日本一を掲げているが、現在の状況は?⇒健康寿命については、神奈川県が毎年公表しているが、平成29年で、男性が19.24年で県内6位、女性が22.57年で県内2位となっている。
本市の地域団体が、ラジオ体操やかわせみ体操を広めていく活動をしているが、こうした団体の数の状況と成果は?⇒平成26年度から、市内で月1回以上、3人以上でラジオ体操などを行う団体を対象とした「からだ動かし隊」という登録制度を開始している。団体数は、当初の13団体から、平成30年度には78団体まで増加したが、新型コロナの影響もあり、令和2年度は73団体、令和3年度は10月末で76団体となっている。成果は、アンケートによると、「公園で身体を動かすことを楽しみにしている」「定期的に仲間と集まることに生きがいに感じる」などの声もある。団体の活動が、人や地域のつながりを深める場となっていると認識している。
高齢者だけでなく、より若い世代にも、ラジオ体操などを通じて健康づくりに取組んでいくべきと考える。健康医療部として、市内企業と連携した健康づくり事業をどう進めていくのか?⇒生活習慣病予防や身体活動促進に向けては、就労世代からの健康づくりの推進が重要と認識している。現在、企業や事業者向けの健康セミナーへの講師派遣のほか、商工会議所を通じて健康診査の受診勧奨などに取組んでいる。今後、まずは市内企業の健康づくりのニーズを把握し、健康経営の視点からの取組を企業とも連携して進めていく。
(2)ウォーキング事業について
市内で実施されているウォーキングについて、市はどのような事業を実施しているのか?⇒市主催のイベントとしては、「ふじさわ市民ウォーク」「エノシマトレジャー」「藤沢七福神めぐり」などを開催している。この他、個人でウォーキングを楽しめるものとして、13地区ごとに「健康づくりウォーキングマップふじさわ」を作成、また、ウォーキング協会などの市民団体の協力を得て、安全に楽しくウォーキングを実践するための教室を開催している。更に、昨年度から健康増進につなげる「ふじさわ歩くプロジェクト」を進めており、就労世代、子育て世代からの身体活動の促進を図っている。
ふじさわ歩くプロジェクトは有効な取組と考えている。例えば、小田急の各駅からのウォーキングマップある。プロジェクトのホームページに、企業の取組の紹介や新たなコースを掲載するなど、更なる充実を図るべきだが?⇒今後は、より多くの方にウォーキングを楽しんでもらうために、本市のウォーキングに関連する情報だけでなく、企業の情報も含めて、集約化を進めていく。
ふじさわ歩くプロジェクトにおけるインセンティブの導入、神奈川県のアプリ藤沢向けの改変などの予定はあるか?⇒プロジェクトでは、運動に無関心な方にも健康づくりを身近に感じてもらうきっかけとしてインセンティブを導入したイベントを開催している。また、神奈川県の歩数計アプリについては、県管理のソフトであるので、藤沢市民向けのカスタマイズは検討していないが、仲間や事業所単を対象に、歩数を競い合えるようなチーム参加型プログラムを検討している。
このプロジェクトを推進するため、市の職員が通勤時に1つ手前の駅で降りて歩くなど企画のPRもできる。職員の服装について11月から3月までノーネクタイを試行的に実施している。この機会に、適度な服装で職員が「歩く」を実践し、プロジェクトのPR役を担うことについて、市の見解は?⇒市職員が率先して取組んでいくことは、非常に大事だと考えている。市職員への働きかけについては、制度面の取扱いもあることから、関係課と実現可能な方法を調整していく。
2. 藤沢駅周辺のまちづくりについて
(1)サンパール広場について
サンパール広場とJR藤沢駅とを接続する橋上部は、条例のエリアから除かれているため、この部分で許可を取らずに利用している者がいると聞いている。条例の対象エリアと対象外エリアの線引きは?⇒藤沢駅前広場条例において、サンパール広場は、ほぼ全域がエリアに含まれるが、指摘の通り、JR藤沢駅とを接続する橋上部についてはエリアに含まれていない。
橋上部の面積とサンパール広場全体に対する割合は?⇒サンパール広場全体面積4,925㎡のうち、橋上部は、約275㎡で、割合は約6%。
現在の橋上部の施設管理者と所有者は?⇒施設管理者、所有者は藤沢市だが、占用・使用の許可権者および土地所有者はJR東日本。
藤沢駅前広場条例上の位置づけは一切ないということか?⇒その通り。
JR東日本が許可を行うことについて、どのような取り決めになっているのか?⇒JR東日本との取り決めについては、昭和55年に締結し、昭和63年に一部を改正した「藤沢駅北口駅前広場の管理運営に関する協定書」がある。その中で、広場区域内における第3者の占用・使用の許可については、土地所有者がそれぞれ行うこととなっている。
サンパール広場を音楽活動などで借りている人と、橋上部を街頭演説などで利用している人が競合し、広場利用者の活動に支障となっている。今後、橋上部のあり方を整理する必要があると思うが?⇒JR東日本が許可している橋上部は、基本的に音楽活動や街頭演説などが認められていない。また、そのような活動をJR東日本が確認した場合には、注意をしていると聞いている。しかし、現状では指摘のような状況となっており、本市に改善の要望もきている。このことから、橋上部での活動について、厳しく注意するなど厳格な運用が図られるよう協議を進めているところ。
サンパール広場のブロック舗装について、人為的な破損が見受けられる。どう対処するのか?⇒破損個所については、主にガーデンパーク周辺に多く見られ、同一箇所で破損が続いていることから、スケートボードなどによる人為的な破損と考えている。対応策として、令和2年10月には注意喚起の看板の設置、また、指定管理者によるパトロールを実施し、スケートボード利用者に注意などをしてきたが、効果は一時的となっている。今後については、広場に設置してある防犯カメラの活用も視野に入れ、原因の特定を行うとともに、器物破損など明らかな法令等に抵触する行為については、警察へ被害届を提出するなど、毅然とした対応を図っていく。
3. 動物愛護について
(1)ペット霊園について
ペット火葬について、近隣他市の状況は?⇒ペット火葬を実施している県内他市は、平塚市、横浜市、横須賀市など6市。料金は、本市では、焼骨の返却希望がある場合は4,800円、ない場合は2,500円。他市では、それぞれ異なるが、一例として平塚市ではね1体あたり7,000円と聞いている。
ペット火葬をしていない自治体は、どのように扱っているのか?⇒ペット火葬施設がない自治体では、可燃ごみとして扱うか、民間事業者を紹介していると聞いている。
ペット火葬に来られた市民の声は?⇒「骨壺に納められた状態で返却され、嬉しかった」「藤沢市は火葬してくれるのでありがたい」「民間施設より安価で助かる」「職員の対応が丁寧だった」などの声をいただいている。
石名坂環境事業所でペット火葬をしていることを、市民へもっと周知すべきだが?⇒現在はホームページや「こんにちは藤沢市です」や「ごみの収集日程カレンダー」などで行っているが、今後は、「ごみ分別アプリ」や「広報ふじさわ」などでも広く周知していく。
今後、大庭台墓園にペットの遺灰や遺骨を納めることができる合祀墓のような施設を設けるべきだが?⇒大庭台墓園については、現在、立体墓地の再整備事業に着手しており、ペットの遺灰や遺骨の埋葬については、その必要性を研究していきたい。
通告19番 原田議員
1. まちづくりの未来デザイン
(1)コロナ禍を通じてより浮き彫りとなった地域の諸課題について
昨年夏に実施した高齢者戸別訪問において、フレイル状態や社会的な孤立など、どのように課題を捉え、また、その後、どのように対応したのか?⇒高齢者戸別訪問については、要介護認定を受けていない85歳以上の一人暮らしを対象に実施した。その結果、コロナ禍での自粛生活は、身体的なフレイル状態、人との交流の制限による社会的フレイル状態の要因となっていることが確認できた。特に、身体的フレイルは転倒につながることから、転倒リスクを軽減するすること課題と捉えている。この課題解決に向けて、「転ばない体づくり」のチラシを作成し、注意喚起、転倒予防講座を開催するなど、取組を進めている。
片瀬地区において、避難行動要支援者名簿に基づく個別訪問を実施したと聞くが、課題とその後の展開は?⇒一例として、「自力での移動は困難」「健康状態に不安がある」などの声が多く、中には「避難はあきらめる」という方もいた。今後は、地域包括ケアシステムの推進の一環として、個別訪問を複数の地区に展開し、いただいた意見を受け止め、地域の生活課題として、協議体などの場においても検討していく。
ケアマネジャーについて、地域資源などにアクセスする機会が見られないと思うが?⇒昨年、本市が実施した「介護保険サービス利用状況調査」によると、介護保険外のサービスを利用していない方が過半数を超えており、積極的に地域資源へのアクセスが行われていない。ケアマネジャーには、インフォーマルなサービスも含めた地域資源の活用や地域との連携を図っていくための能力が求められており、こうした面での資質の向上が課題である。今後とも、他市の事例も参考に協議会とも意見交換しながら、ケアマネジャーのスキルアップに取組んでいく。
高齢者を支援するには、地域包括支援センターやCSW、民生委員、町内会のほかに、ケアマネジャーや民間事業者など、点から面対応が必要と考える。地域ケア会議がこの役割では?⇒指摘の通り、地域ケア会議は、様々な関係者や地域資源などを的確にコーディネートし、高齢者支援や地域課題などに「面」として取組む役割、、更には、その仕組みづくりの役割も担っていると考えており、今後も、そのことを念頭に取組んでいく。
利用者の重度化を防止していくためには、小規模多機能型居宅介護などの包括的なサービスの利用が望ましいが、利用者やケアマネジャーの理解が進んでいないように思う。ケアマネジャー同士の連携や市民への普及啓発について、市の考えは?⇒本市では、これまで日常生活圏域ごとに整備を進めてきたが、登録率が低調な事業所もあることから、市民へのサービス内容の周知や、居宅介護支援事業と小規模多機能居宅介護事業所におけるケアマネジャー間の連携強化について必要性を感じている。本市としては、事業者同士の意見交換の場を設けるなど、支援の検討をするとともに、利用者や家族等に対する周知について、リーフレットの配布など、積極的に取り組んでいく。
地域包括ケアシステムを推進する際は、生活圏域を今の13地区より小さい小学校区や町内会単位にすべきでは?⇒本市では、地域福祉を推進化するための範囲を、近所同士や自治会・町内会という小さな範囲から、小学校区・中学校区、また1地区、更には市域全体まで重層的な圏域で捉えている。
(2)日常生活圏域について
自治会町内会が所有している町内会館など、4割の町内会は保有していないが、どう考えるか?⇒市としては、小学校区に1つを基本に地域市民の家を設置している。また、自治会町内会が会館を整備する際には市が補助するとともに、空き家活用の際には、「空き家利活用マッチング制度」を案内している。
施設整備補助による自治会館の整備補助、マッチング制度による実績は?⇒町内会館新築への補助は、平成25年度が直近となる。また、マッチング制度の登録状況は、利活用希望者と空き家所有者からの情報として、合計3件が登録されており、自治会等からの会館や居場所を目的とした登録はない。
町内会館などのコミュニティ施設を保有しない自治会への、空き家活用をめぐる固定資産税の減免は?⇒固定資産税の減免は、市が公用もしくは公共の用に供する固定資産や、公民館・町内会館など、公益のために専ら使用するものを無償で借り受けることを条件としている。
コロナ禍における不登校児童生徒の状況は?⇒令和2年度は、元年度と比べて、小学校では51人増の252人、中学校では9人増の504人となっている。
アフターコロナにおいて、不登校児童生徒がタブレットを活用して、校内の居場所や地域の居場所で学習をした場合、出席扱いにできないか?⇒出席扱いとする際の目安を教育委員会が定めており、学校長の判断により出席扱いとすることができるとしている。
学習意欲がある不登校児童生徒に対して、民間団体の活動により、学習支援や居場所の支援が考えられるが、その活用についての考えは?⇒本市では、令和元年度から、教育委員会とフリースクール等との情報交換会を開催し、学校とフリースクールの連携について協議をしてきている。今後は、情報交換会に教職員も参加し、民間団体と学校との連携が更に深められるように取組んでいく。
今年度のコミュニティ・スクールにおいて、不登校問題や学習支援、居場所に関する協議はされているのか?⇒今年度のモデル校の片瀬小学校においては、「学校があまり楽しくない」などを回答した児童に対するフォローアップについて話し合った。秋葉台小学校においては、外国籍の児童や家庭への支援の充実に向けて協議をしている。
学区再編をするにあたり、現在の13地区にこだわることなく、学区再編を進めていくべきだが?⇒藤沢市立学校の適正規模・適正配置の取組における、通学区域を再編することについて、基本的には13地区を考慮して検討していくが、より良い学校の適正規模・適正配置向けて柔軟に検討し行く。
現在の13地区について、戦略的に小学校区に移行すべき。村岡地区でモデル的に試行すべきだが?⇒既に市内13カ所に市民センター・公民館が設置されている。議員提案の細分化及びモデル試行については、全庁的な検討を要すると考えている。
行政機能を現在の13地区から、小学校区に移行することについて、DX戦略の考えは?⇒市としては、DXを踏まえた行政としての業務コアを捉え直し、本庁機能と地域機能のあり方を検討しい行く。
※以上、報告とします。