2023.2.13 藤沢都心部再生・公共施設再整備特別委員会

 2月13日 9:30より、藤沢市議会藤沢都心部再生・公共施設再整備特別委員会が開催され、副議長の立場で出席しました。内容の抜粋は次の通りです。

1. 生活・文化拠点再整備事業の取組状況について

 令和4年6月に藤沢市民会館等再整備基本構想を策定しましたが、今回は、それ以降の取組状況が報告されたものです。

(1)ビジョンの設定

 関係する10課による藤沢市民会館等再整備事業推進プロジェクトにより、本事業におけるビジョンを設定しました。

【ビジョン】

 ふじさわMIRAIファーム ~ここからはじまる未来への種まき~

 なにかにチャレンジしたい人、これからを担う子どもたち、「まだ知らない新しい可能性」との出会いをみんなで応援します。

【ビジョンの実現に向けた考え方】

 ➀「チャレンジしたい人」と「これからを担う子どもたち」をメインターゲットとして、市民のやってみたいという好奇心からさらに極めたいという探究心を支援する。

 ➁単に機能や空間を共用するだけの機能集約・複合化ではなく、公園、図書、展示などを媒介としながら、ヒト・モノ・コトをシームレスにつなげる。

 ➂竣工=完成ではなく、段階的な再投資を前提に初期整備はシンプルかつベーシックなものとし、時代のニーズに合わせて方向転換、軌道修正をしながら新陳代謝を図っていく。

 今後、本事業については、旧来的な仕様発注ではなく「この事業でどのような未来を実現したいのか(=ビジョン)」、「そのためになにをするのか(=コンテンツ)」、「あらかじめ市として提案する条件(=与条件)」を軸とした性能発注に基づき、公募に際しては、民間事業者から最大限自由な提案を引き出したいと考えています。

(2)検討結果

 基本構想で検討することとしていた事項について整理をしました。

 ➀コンベンション機能について

 現在ある集会展示ホールのような市民利用を主とした多目的に利用できる空間を備えた機能を複合化の対象とします。

 ➁アートスペースについて

 複合化の対象とします。

(3)公民連携モデルプランの検討について

 検討に向けてはサウンディング型市場調査を通して、事業者募集にあたり、公民連携による事業手法、与条件を整理します。

(4)アーバンデザインガイドラインの検討について

 アーバンデザインガイドラインは基本計画の一部を構成するもので、学識経験者で構成する策定委員会を4回開催し、対象エリア周辺の特性を整理するとともに、エリアのデザインコンセプト、デザイン方針等についての検討を進めています。

(5)シンポジウムの開催について

 生活・文化拠点の未来像について、市民や利用者とともに考えることを目的として、令和4年12月17日に開催し、103人の参加がありました。

(6)サウンディング型市場調査

 本事業における市の考え方を民間事業者に広く知っていただくこと、及び「コンテンツ」「与条件」を精査するための幅広い意見をいただくことを目的に、令和4年12月末に参加公募を行い、令和5年2月~3月に個別対話を実施します。

(7)今後の予定について

 ➀OUR Project マスタープラン(基本計画)の策定

 事業手法、施設整備計画、管理運営計画等を整理した基本計画の策定を、令和5年度中に予定しています。

 ➁広報活動

 本市の考え方や進捗状況について、様々な媒体を活用して情報共有をしていきます。また、市民や施設利用者・関係団体等に事業への理解を深めてもらうことを目的に、対話集会や、生活・文化拠点再整備事業推進委員会を開催します。

味村委員

 市民対話集会のイメージは?⇒市の方向性を示したうえで、自由な意見をいただくため、3月中旬の平日、土曜日の開催を予定している。

 対話集会は市職員と市民のワークショップ形式か?⇒1回、20人程度でグループ分けなどは検討中。なるべき少人数でと考えている。

 事業費は最大約250億円としているが、再投資を含めているのか?⇒約250億円は類似施設の㎡単価から算出した目安で、再投資は含まれていない。

永井委員

 ビジョンの中で、チャレンジしたい人と子どもたち以外の利用者も明記すべきだが?⇒公共施設なので住民福祉の増進のための施設。その上で、重点的なコンテンツを定めている。

西委員

 浸水対策施設の状況は?⇒藤沢市雨水管理総合計画を12月に策定している。その中で対応していく。

 対策の効果検証は、市民会館整備が進まないとできないのか?⇒概略の検討をしていて、対策の検証もしている。

 浸水対策施設もビジョンに含まれるのか?⇒防災上必要な施設で配置などは今後の検討となる。具体化した上で、コンテンツの中でシームレスに連携できるように検討していきたい。

 竣工=完成ではないとのことだが、ソフト、ハード両面ということか?⇒その通りだが、メインはソフト事業と捉えている。そのうえで、必要なハード面も出てくる可能性はある。

 ハード面の再投資にはコストがかかる。ある程度の想定が必要では?⇒壁などを設けず、フレキシブルに対応できるようにしていきた。

山口委員

 コンベンション機能と大・小ホールは隣接して自由度を高めるべきだが?⇒ホールは座席があるので難しいが、コンベンション機能は自由度が高められるように検討している。

有賀委員

 スケジュールについて、見直しがされた経緯は?⇒令和5年10月マスタープラン策定は変わらないが、この間の経過において、検討に期間を要したため。

 今後、シンポジウム開催の考えは?⇒個別対話の中で議論していきたいが、必要があれば開催していきたい。

2. 藤沢駅南北自由通路拡幅整備事業の進捗状況について

 藤沢駅南北自由通路拡幅整備事業の進捗状況について報告がされたものです。

【第1期整備工事の概要図】


(1)自由通路拡幅

 ➀自由通路は現在の8mを16mに拡幅します。
 
 ➁南口付近には、新たにエレベーターを1基設置します。

 ➂施工区分については、第1期整備の小田急側の自由通路拡幅と改札の橋上化は小田急に委託し、一部JR東日本の財産所管部分については、JR東日本に委託します。

 ➃自由通路拡幅整備に伴い支障となる店舗は、撤去する計画としています。

(2)改札

 ➀自由通路拡幅に合わせて、駅改良として現在の小田急地上改札を自由通路階に橋上化します。

 ➁地上階の改札についても一部残す計画としています。

(3)改札内コンコース

 駅改良後は自由通路階のみで乗換が可能となり、利便性の向上とともに、課題となっている自由通路内での利用者動線の交錯が解消されます。

(4)駅施設

 商業施設については、駅周辺のにぎわいを創出するため、既存より面積を拡張する計画となっています。

(5)観光案内施設

 観光案内施設については、自由通路階の改札に隣接する商業区画の一部に設置する計画としています。

(6)公衆トイレ

 既存の公衆トイレは駅改良に伴い撤去しますが、駅改良後は、新駅舎の南口駅前広場に面した地上部分に整備する計画としています。

(7)南口交番

 既存の交番はすでに撤去されていますが、駅改良後は、公衆トイレと並び、新駅舎の南口駅前広場に面した地上部分に整備する計画としています。

(8)ミニバイク・自転車駐車場の移転

 現在、藤沢駅南口の西側線路沿いの市道内にある、ミニバイク・自転車駐車場については、工事の支障となるため、令和5年3月末をもって閉鎖となることから、現在、所管課と連携しながら、近隣駐車場への誘導など、利用者に案内をしています。また、ミニバイク・自転車駐車場については、一時的に廃止になりますが、新たな駐車場整備の検討、調整を進めています。

【事業費及び費用負担】

 基本設計時では、第2期整備まで含めた全体事業費を約335億円、そのうち本市負担額は約176億円と報告しています。今回、第1期整備の詳細設計により算定した第1期整備の事業費は、全体事業費約87億円となり、そのうち本市負担額は約56.2億円となります。

 ※事業費に含まれていない費用(主なもの)

 ・整備に支障となる店舗の補償費

 ・自由通路の内装等のデザイン検討結果に伴う増加費用

 ・公衆トイレ、観光案内施設等の設備費

 ・ホームドア整備費用

 ・事業着手後の調整等で必要となる費用

 ・建設コスト等に関わる物価上昇に関する費用 など

【事業スケジュール】

 第1期整備については、鉄道事業者と令和5年度に施行協定を締結する予定であり、整備完了は令和9年度末頃を目指しています。第2期整備については、第1期整備完了に合わせ、継続的に実施できるよう調整していきます。

【デザイン検討】

 駅北口を含めたエリア全体を捉えたデザインについて検討することを目的とした「藤沢駅前街区エリアデザイン会議」を設置し、デザインコンセプト、自由通路のデザインについて検討を進めています。検討期間は令和4年度から5年度までの2ヶ年としています。

永井委員

 工事中の駅利用者の動線は?⇒動線を確保しながら進めていく予定。

 地上階の改札はどうなるのか?⇒現在12カ所の改札が4箇所となる。

 公衆トイレは、工事中はどうなるのか?⇒北口のトイレの利用、ローソン2店舗を公共トイレとして利用させてもらう。

 ローソンへの費用負担は?⇒トイレットペーパーを月30ロール提供していく。

甘粕委員

 第1期整備はいつ頃着手するのか?⇒6月議会に施行協定を締結する議案を出すので、議決後速やかに着手していく。

 物価高騰に伴う国庫補助金の対応の考えは?⇒単年度ごとの申請となるので、社会情勢を見ながら増額について国と相談していく。

味村委員

 全体事業費の見通しは?⇒第2期整備の詳細設計の中で示していく。

 事業費に含まれない費用の概算額は?⇒不確定要素が多いので、今は示せない。

 いつ頃、示されるのか?⇒調整段階で明らかになっていくので、その都度、議会に示していく。

 事業費の縮減について、鉄道事業者に負担を求めていくべきだが?⇒鉄道事業者と継続的に協議しながら、事業費の精査に努めていく。

西委員

 ミニバイク・自転車駐車場の移転について、新たな駐車場の場所や開始時期は?⇒南藤沢18番地の民間企業の協力で整備する予定。令和5年7月の供用開始を予定している。

 新たな駐車場の収容台数は?⇒ミニバイク80台、自転車160台を計画している。

 大型バイクも駐車できるようにすべきだが?⇒中型から大型バイクは民間の駐車場を利用する考えで、市が整備する検討はしていない。

 工事完了後はどうなるのか?⇒現在の駐輪場は、荷捌き場となるため戻せない。改めて民間と協議していく。

 パーキングメーターが撤去された、藤沢駅鵠沼海岸線の検討状況は?⇒警察協議は整ったが、近隣の方との話し合いの中で課題があり、高架下の第2自転車駐車場の機能強化を再検討しているところ。

山口委員

 観光案内施設の規模はどうなるのか?⇒コンシェルジュは現在の30㎡から40㎡となる。

 工事中の代替施設の考えは?⇒決まっていないが、見つかれば観光協会や江ノ電と協議していく。

栗原委員

 地上階の改札の種類は?⇒IC専用を検討していると聞いている。

※以上、報告とします。


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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