6月14日 9:30より、藤沢市議会厚生環境常任委員会が開催されました。いつもなら委員会室の議員傍聴席で傍聴するのですが、新型コロナ感染防止対策として、議員傍聴積が4席に縮小されていて、昨日の建設経済常任委員会では、新人議員で埋まっていましたので、私は、インターネット中継を傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。
報告(1)令和5年度国民健康保険料の料率について
令和5年度の国民健康保険料の料率について報告がされたものです。
(1)医療分
➀所得割 令和5年度 旧ただし書所得の6.19%/4年度 旧ただし書所得の5.95% =0.24%の増
➁均等割 令和5年度 26,880円/令和4年度 24,240円 =2,640円の増
➂平等割 令和5年度 17,400円/令和4年度 16,560円 =840円の増
➃賦課限度額 令和5年度 650,000円/令和4年度 650,000円 =増減なし
(2)後期高齢者支援金分
➀所得割 令和5年度 旧ただし書所得の2.65%/令和4年度 旧ただし書所得の2.53% =0.12%の増
➁均等割 令和5年度 11,040円/令和4年度 9,960円 =1,080円の増
➂平等割 令和5年度 7,080円/令和4年度 6,840円 =240円の増
➃賦課限度額 令和5年度 220,000円/令和4年度 200,000円 =20,000円の増
(3)介護分
➀所得割 令和5年度 旧ただし書所得の2.55%/令和4年度 旧ただし書所得の2.41% =0.14%の増
➁均等割 令和5年度 12,480円/令和4年度 11,880円 =600円の増
➂平等割 令和5年度 6,000円/令和4年度 5,880円 =120円の増
➃賦課限度額 令和5年度 170,000円/令和4年度 170,000円 =増減なし
(4)一人当たり保険料(平均値)
令和5年度 119,398円/令和4年度 110,037円 =9,361円の増(8.51%の増)
※令和4年度一人当たり保険料算出時と比較し、新型コロナウイルス感染症に関する制限が緩和されたことなどから、被保険者の所得水準が向上しており、同じ所得水準で保険料を算定して比較すると、一人当たり保険料は約6,000円増(5.24%の増)になります。
石川委員
保険料率が年々上がっていくが、医療費を使わせない取組が必要と思うが?⇒高齢化、医療の高度化などで増加傾向にあるが、データヘルス計画に基づく取組など、健康づくりの推進により軽減に努めていく。
土屋委員
被保険者の職業別内訳は?⇒令和4年度末の世帯主で、給与所得17,309世帯で32.9%/営業所得6,307世帯で12.0%/農業所得111世帯で0.2%/その他・年金所得20,073世帯で38.1%/収入なし・申告なし8,848世帯で16.0%。
令和4年度に社会保険から国保に加入した延べ人数は?⇒新規加入は10,165人。
平均の旧ただし書き所得額は?⇒令和4年度末で、加入者平均940,558円、世帯平均1,398,461円。
所得別の保険料は?⇒令和4年度末で、所得なし39,629円(2,990円増)/100-150万円で145,427円(8,683円増)/200-250万円で259,068円(14,305円増)/700万円超で911,216円(15,099円増)。
保険料の滞納状況は?⇒令和5年3月末で、滞納世帯は22.9%、12,033世帯。
短期保険証と資格証明書の発行状況は?⇒令和4年度末で、短期保険証388件、資格証明書28件。
県内他市では発行を止めたところある。本市もやめるべきだが?⇒再三の督促、訪問しても納付相談がないもので、必要な措置。
新型コロナに伴う保険料減免の利用状況と、今後も継続すべきだが?⇒新型コロナ感染拡大に伴い収入が減少した場合の減免について、令和5年3月末で、申請が183件、承認が132件で、減免金額は、2,553万円。国による財政支援が必要なので継続は難しい。
新型コロナウイルス感染症に限った傷病手当金が導入されたが、利用状況は?⇒令和5年3月末で、164件、約532万円。
この金額なら、国がやらなくても継続すべきだが?⇒国の支援を前提に実施したもので、継続は難しい。
保険料のこどもの均等割りについて、18歳までゼロとした場合のかかる費用は?⇒令和5年3月末で試算すると、約2億2,000万円。
こどもの均等割りをゼロにすべきだが?⇒国による支援が必要であり、制度の拡充を国に求めていく。
法定外繰り入れの推移は?⇒令和元年度6億2,319万円/2年度8億1,069万円/3年度7億8,195万円/4年度7億7,867万円/5年度9億7,228万円。
法定外繰り入れを増やしていくべきだが?⇒令和5年度は、1億9,000万円増額した。
国保事業費納付金について、1人当たり13,000増とのことだが推移は?⇒県への納付金は、令和元年度122億1,909万円/2年度112億9,505万円/3年度112億1,307万円/4年度116億8,937万円/5年度124億1,648万円。
引下げを求めていくべきだが?⇒県が全体の医療費を推計して算出しているが、全ての市町村で平均5%増額となるなど、財政は厳しい。公費負担が増えない中で引下げを求めるのは難しい。
国の負担の引き上げが必要だが?⇒全国知事会、市長会から抜本的な見直しを国に提言している。市としても、市長会、県と連携して国へ要望していく。
払いたくても払えない保険料を1人1万円引き下げるべきだが?⇒令和5年度は県への納付金が7億2,700万円、1人当たり13,000円の増額となり、保険料も同等の増額が必要だったが、基金繰入金や繰越金の活用、法定外繰入金を増額して保険料増額を抑制している。今後も特定財源の確保、医療費抑制の取組を進めていく。
原田委員
保険料の滞納の推移は?⇒令和元年度は全体の26.2%の14,336世帯/2年度25.4%の14,001世帯/3年度25.4%の13,896世帯/4年度22.9%の12,033世帯と若干減少している。
減少の理由は?⇒市の取組みとして納付相談により、分納による少額での納付などが考えられる。
社会保険からの移行が所得向上につながるのか?⇒社保の適用拡大があり、国保から社保への移行もあるため、全体的には減少となっている。
所得の高い水準の所が社保に流れているということか?⇒その通り。
法定外繰入について、県内他市の状況は?⇒令和3年度で県内19市中11市が保険料負担緩和のために行っている。1人当たりで藤沢市は、19市中10番目で、1人当たり9,369円。
法定外繰入の限界は?⇒上限は決まっていない。各市の判断となるが、本市では、基金繰入との関係や安定的な運営のためのバランスを取って判断している。
国に対して制度見直しの要望はどうしているのか?⇒県、国への要望は、制度の構造的な問題について、全国市長会、県と連携して求めていきたい。
※以上、報告とします。