6月14日 9:30より、補正予算常任委員会が開催され、傍聴しました。なお、昨年度までは、総務常任委員会で審議されていた補正予算について、今年度から、新たに設置した、補正予算常任委員会で審議することとなりました。内容の抜粋は次の通りです。
議案第14号 平成25年度藤沢市一般会計補正予算(第2号)は、国庫補助など新規採択されたもの、地域の元気臨時交付金の対象事業、その他、緊急性のある事業などで、補正額は6億8,955万9千円で、補正後の一般会計総額は、1,216億1,855万9千円となります。内容は次の通りです。
【総務費】 補正額 7,850万円
1.善行地区まちづくり事業費 160万円
高齢者等の移動支援事業として、地域のボランティアがワゴン車を使用し、善行市民センターを起点として設定したルートを巡回するもので、今年度は、実証運行として実施する。その事業に対する補助金。
山口委員
資金の状況は?→財源は約200万円必要だが、87万円しか集まっていない。
160万円の補助金をどう活用していくのか?→運転手ボランティアの報酬など。
平成26年度以降の資金・運行計画は?→利用データを分析し、集まる資金により、無理のない運行について、地域で協議していきたい。
友田委員
実証運行で見えてきた課題は?→利用者の視点からは、駅や市民病院への運行がない。運営側の視点では、運行主体、責任体制をどう整えるか、安全確保や財源の確保などが課題。
柳沢委員
資金計画の見通しは?→約200万円あれば運営できるが、現在87万円。資金の保障ない。今年度内で検討する。
安全面の対策について、乗客の保険入っているのか?→5,000万円の保険加入を予定している。
市が安定に運営できるように支援すべきだが?→市民センターと活動主体と協議し、進めていく。
原田委員
3回の試行での乗客数は?→1回目が425人、2回目が210人、3回目が297人。
ボランティアの人数は?→発足当初は約20人だったが、現在、76人。
集めている資金87万円の内訳は?→基礎支援金が8自治会から212,000円、個人賛助284人で、451,000円、協力金は10,000円、企業家らが205,000円。
事業主体はどこか?→平成24年4月に、運行準備委員会を設立。ここが主体。
資金厳しい中で、スタートすることについて、市の見解は?→当初考えていた事業計画を再度検討する中で、市としての支援を検討する。
2.コミュニティ助成事業補助金 500万円
自治会等が自主的に行うコミュニティ活動に対する補助で、今回の対象は2団体。
①西の原会(片瀬地区) 250万円
例大祭・町内まつりで使用する、子供神輿の修繕、移動式お囃子演奏台、お囃子太鼓台など。
②善行団地自治会(善行地区) 250万円
自治会加入者の健康維持や活動の活発化のため、プロジェクター、スクリーン、オーディオ機器、グランドゴルフ用器具の購入など。
東木委員
市内の自治会・町内会の数は?→4/1現在で、477団体。
全自治会・町内会から、毎年募集しているのか?→制度の周知は7月に全自治会・町内会へお知らせしている。年1回は、広報ふじさわで周知している。
応募の状況は?→今回は6団体の申し込みだが、いつもは、二桁の団体の申し込みある。
公開抽選という事だが、毎年応募しながら、落選している団体への配慮は?→複数回もれる団体ある。5回連続でもれている団体もある。昨年、見直しを行い、優遇措置を設けた。
3.防災設備等整備事業費 7,000万円
民間事業者が行う、屋上フェンス設置、外付け階段設置、案内表示板設置など、津波避難施設整備に対して、一定の補助を行うもの。
友田委員
補助対象の建物はどのくらいあるか?→県が平成24年3月に示した、津波浸水区域内および、周辺で、約260棟。その中で、どれだけ要望が出てくるか。
制度の周知をどうするか?→広報、ホームページ、あらゆる報道媒体を使って周知する。
施工業者を市内業者に限定することできるか?→市内に本店、支店ある事業者としている。
原田委員
南部地区の民間の建物について、近隣の避難を想定して、改修することを聞いている。今回の中に入っているのか?→含まれている。
7/3に津波訓練があるが、対象地域は?→県が示した、浸水区域+北側300m。
訓練の対象区域が、道路で区切られているが、地域は自治会単位で動いている。訓練の対象地域を今後考える場合、自治会や市民センターの意見を聞いてほしいが?→今回は、危機管理室で定めたが、来年度以降は、意見を聞きながら検討する。
4.コミュニティ助成事業補助金 190万円
自主防災組織が行う、防災資機材購入に対する補助で、対象は、西浜町内会自主防災会(片瀬地区)で、アルミ製折りたたみリヤカー、AED、発電機、浄水器、プレハブ倉庫など。
竹村委員
片瀬の西浜公園の海抜は?→1~2m。
津波に対して、どのような議論があったのか?→コミュニティ助成金は、自治会・町内会の意向であり、市は関わっていない。
津波を考えると、防災倉庫の設置場所について、基準などを考える必要あると思うが?→当然必要。位置の検討を行っている。
【民生費】 補正額 4,721万1千円
5.施設開設準備経費助成特別対策事業費 1,944万円
小規模福祉施設等の施設開設準備に対する補助で、対象は次の通り。
①シニアウイル(株) 施設名:ウイル長後ステーション(仮称) 補助額:486万円 ※小規模多機能型居宅介護
②(株)リフシア 施設名:らいふ善行(仮称) 補助額:972万円 ※認知症高齢者グループホーム
③(株)リフシア 施設名:らいふ善行(仮称) 補助額:486万円 ※小規模多機能型居宅介護
友田委員
認知症高齢者の本市の推移は?→平成18年度、5,246人/19年度、5,649人/20年度、5,985人/21年度、6,267人/22年度、6,766人と増加している。
特別養護老人ホームの待機者の実態は?→4/1現在で、1,801人。
特別養護老人ホームを退所後の市のフォローは?→ほとんどの方が、入所し続けるのが実態。在宅での通所施設をこれからも増やしていきたい。
東木委員
市内に小規模多機能型居宅介護施設とグループホームはいくつあるのか?→小規模多機能型が13か所、グループホームが25か所。
今回の予算は、備品購入とあるが、内容は?→利用者の送迎車、家具、テレビ、パソコンなど。
特別養護老人ホームの建設には補助あるが、今回の施設にはあるのか?→小規模多機能型施設、グループホームに対しては、建設費3,000万円の補助ある。
小規模多機能型とグループホーム、全体の定員数と利用者数は?→2/1現在で、小規模多機能型の定員が303人、利用者が209人。グループホームは、定員421人、利用者が409人。
利用料金は?→平均で、小規模多機能型は、要介護3で、1ヶ月利用した場合、自己負担、約24,000円の他、宿泊費と食事代がかかる。グループホームは、自己負担、約27,000円+家賃・光熱費などで14万円ほどかかる。
小規模多機能型は、定員303人に対して、利用者209人で空きある。理由は?→立地条件や、希望するサービスが受けられないなど。利用者の少ない施設もある。
今後の整備の方向性は?→特別養護老人ホームが必要だが、介護度の低い方は、小規模多機能型かグループホームへ。今後も、それぞれの役割を踏まえて、整備を進めていく。
竹村委員
福祉施設を整備していく中で、周辺住民の理解が得られず、開設困難となるケースあるか?→法人と住民の間で、トラブルないと考える。
脇委員
今回は株式会社。補助金を受けるために、事業計画に特別盛り込む要件あるのか?→特にない。
株式会社の参入について、利益追求となり、火災、虐待など、危惧される。内部評価、外部評価、義務付けられていると思うが、公表はどうなっているのか?→グループホームは、外部評価行っている。公表については、把握していないので、後ほど、資料提出する。
虐待の通報があった場合、市の対応は?→施設虐待の通報があった場合、市の相談員、介護保険課で協議して、施設とやりとりをする中で、必要な対応をする。
柳沢委員
空きがある認識でよいのか?→特別養護老人ホームの待機者は1,801人であるが、全て、すぐに入らなければならないわけではない。ただし、絶対数が足らないので、早期に整備に取り組む。小規模多機能型は数字的に余裕あるが、施設条件と利用者希望がかみ合わず、利用に結びついていない。施設整備を進めながら、施設利用を促進していく。
料金の問題大きいと思う。年金生活者は入りにくいのでは?→小規模多機能型も、施設ごとに100%利用している施設あれば、少ない施設もあり、7割程度となっている。施設ごとに偏りある。小規模多機能型は、特別養護老人ホームの待機者の減につながるため、進めていきたい。
原田委員
小規模多機能型施設1棟の建設費用は?→今回の2施設を参考にすれば、6,000万円~7,000万円。
認知症の改善という点では、グループホームや小規模多機能型施設の方が良いと思うが?→新聞でも紹介されたが、利用者に、お茶出し、料理、畑を耕すなど、やっていただいている。リハビリ室でやるより、良い結果が出ているとの事であった。
平成25年度で補助金が終了となる聞いているが、その後はどうなるのか?→県としては、国へ延長の要望していると聞いている。
6.市立保育所整備費 864万2千円
しぶやがはら保育園建設に伴う設計委託を行うもの。
東木委員
近隣住民への説明状況は?→平成24年9月に、自治会に移転、建設を説明した。今後、進捗状況を説明する中で、意見をいただいていく。
夕方の迎えの駐車課題について、どう考えているか?→駐車場問題は、現在のしぶやがはら保育園は、駐車場なく、公園側に停めている。新たな保育園では、4~6台の駐車場を確保していく予定。
同じ時間帯に集中するので、4~6台では少ないのでは?→集中の具合で必要台数かわる。設計の段階で検討する。
柳沢委員
今のしぶやがはら保育園との比較で、定員は何人増するのか?→120人から140人と20人増となる。
湘南台地域の申し込んで入れない待機児童数は?→176人。
今使っている保育園も使えると聞いている。引き続き、保育園として使うべきだが?→待機児童が多いので、状況を見ながら、検討していく。
原田委員
申込みしたが入れない方の実態把握の状況は?→1,136人中、育休中280人、認可外保育203人、休職で自宅で保育247人、転園希望が106人。
7.少年の森事業費 1,296万8千円
少年の森用地として賃借している土地の一部(261㎡)について、地権者より売渡しの申し出があり、この用地を取得するもの。
8.生活保護適用措置関係事務費 667万1千円
生活保護法の基準見直しに伴い、システム改修をするもの。
東木委員
基準額の改定について、どのような考え方で見直されたのか?→国の考え方では、平成21年の消費実態調査を基に、生活保護世帯と低所得者の実態を踏まえて調整し、とりまとめたもの。見直しによる影響を一定程度に抑えるため、最大10%以内とするとともに、3年間の激変緩和措置を設けた。
10%に抑えるということだが、具体的にどのくらい減るのか?→40代の夫婦で中学生、小学生の子ども、4人家族で、激変緩和措置で減額すると、1回で約7,000円弱減額され、平成27年4月には、約2万円の減額となる。
早く知らせる必要あるが?→変更に伴い、生活保護受給者へ7月に通知する。必要に応じて、家庭訪問、面談など、混乱しないようにしていく。
竹村委員
庁内プロジェクトの結果は?→6回開催した。現在の環境より改善、調理室のスペース改善・空調など、施設改善要望受けている。
公立保育園の役割では、重要な施設。バリアフリーをどのように対応するのか?→子どもへはエレベーター考えていない。段差に配慮した設計にしていく。
柳沢委員
生活保護基準の見直しと同時に、就労支援の状況も変わると聞いているが?→福祉から就労へ。月額5,000円、就労活動促進費、収入に応じた一定額を積み立てるなど、切れ目のない対策をしていく。
生活保護受給者には、病気の人もいる。過度によらない就労支援とすべきだが?→新たな取組は、就労への意識が明確な方、この仕組みを活用するのが効果的な場合に活用する。画一的な支援を行うのではなく、個々の支援を行っていく。
生活保護を基準としている他の事業への影響について、国からの方針、指導はあるのか?→見直されることで、様々な影響ある。住民税の非課税限度額、医療、就労援助、保育、年金など。国全体として、影響でないように確認している。市独自の事業についても、同様にするよう国から通知来ている。
原田委員
扶養義務の強化が言われているが、DVで逃げてきたり、親族と縁を切っている場合などある。どう対応するか?→見直しで、対象は、明らかに扶養できるのに扶養になっていない場合や、支援が必要な場合は、確実に保護を実施していく。
【衛生費】 補正額 1,376万6千円
9.最終処分場整備費 1,376万6千円
葛原第二最終処分場の上部利用について、実施設計及び用地測量を委託して行うもの。
友田委員
上部利用について、具体的にどう考えているのか?→高齢者と小さな子どもが触れあえる、交流の場などの要望を受けている。
下部の部分は、今後どうなるのか?→廃棄物が埋まっているので、利用はない。
柳沢委員
埋設物はそのままとの事だが、排出される水の管理は引き続きしていくのか?→最終処分場が廃止されるまで、引き続き管理していく。
どのくらいの期間か?→廃止した事例がないので、分からない。
吉田委員
9月の議員全員協議会での支払見込みは、3億3,000万円だった。今回の補正との差は?→今回、約2倍となったのは、市内最大の畜産農家であったため。
総額の見込みは?→3,000万円を超えるところある。事業計画が固まり次第、補正をしていく。総額の見込みは、9月の全員協議会より、上回ることが想定できる。
【農林水産費】 補正額 5,885万4千円
10.畜産経営環境整備事業費 307万円
家畜排せつ物処理設備等の改修等に要する経費への助成を行うもの。(補助率1/2以内)
11.有機質資源再生センター運営事業費 5,578万4千円
有機質資源再生センターの中止に伴い、施設へ家畜排せつ物を搬入している畜産農家11戸のうち、畜産経営の継続を希望する9戸の農家に対して、戸別の処理施設整備にかかる経費を助成するもの。(補助率9/10以内)
友田委員
補助率9/10だが、個人負担が難しい場合、どうするのか?→事業計画を農家側につくってもらい、資金計画を立ててもらう。資金調達は、農協の融資など、負担できる計画にしてもらっている。
金額が適切とする判断は?→事業者の計画について、複数の見積もりで確認している。
今後の修繕については、どうなるのか?→修繕・改修については、通常の1/2の補助を考えている。
今後、だいたい、どのくらいの予算を想定しているのか?→9月の議員全員協議会のときは、1件当たり3,000万円と説明したが、今回は3,000万円をオーバーしている。各農家の状況は様々なので今は示せない。
農協との関係性は?→農家は、農協の組合員。資金調達の支払いをいただいている。
堆肥を各農家が作ることとなる。あまった場合、堆肥はどうするのか?→堆肥の販売は農協の協力がある。
山口委員
食品残さの受入れ中止しているが、減免措置の3か月が過ぎている。継続の要請なかったか?→運搬業者からは、3か月は短かく、延長出来ないかと求める意見受けている。
原田委員
施設整備の方法について、どう決めているのか?→養豚農家の施設整備について、家畜ふん処理は、コンポスト処理が一般的。施設規模からみて効率的。
方式の決め方に市は関与しているのか?→手法は農家が決め、市としては、県の専門職員の意見を聞きながら決定した。
残り8農家の整備の見通しは?→9月の全員協議会で、平成27年3月末までにと説明した。そこを期限として取り組んでいく。
【土木費】 補正額 2,837万5千円
12.白旗川改修費 2,837万5千円
これまで実施した、白旗川改修工事に伴い影響のあった近接建物に対して、損失補償を行うもの。
【教育費】 補正額 4億6,234万3千円
13.特別支援教育整備事業費 3,485万1千円
鵠沼中学校に特別支援学級を開設するため、教室の改修、教材等の設備を行うもの。
竹村委員
初年度の生徒数の見込みは?→5人程度。
特別支援学級の計画は、長期計画があり、整備するべき。補正でやるべきなのか?→国からの特定財源の活用が、今回はできるため。
障がい者基本法が改定になり、なるべく、地域でともに学ぶとなった。地域の学校に通う事多くなるのでは?→地域の中で支援していく考え。ただし、特定財源確保の事業については、転用教室、児童の推移を見ながら検討していく。
14.学校施設環境整備事業費(小学校) 5,981万円
地域の元気臨時交付金を活用し、片瀬小学校の外壁改修などを行うもの。
脇委員
本町小学校の工事は、これで終わりか?→全て完了。
建物の中で、地域団体スペースあるが?→公的利用の部分は、児童クラブで予定と聞いている。
柳沢委員
小学校の空調入っているが、計画の一環でよいか?→従来の計画の中のもの。
どこの学校?→明治、辻堂、大越、秋葉台、高砂の小学校。
15.諸整備事業費(小学校) 2億2,385万6千円
地域の元気臨時交付金を活用し、大清水小学校のプール改修、本町小学校、御所見小学校体育館の外壁改修などを行うもの。
16.学校施設環境整備事業費(中学校) 1億4,382万6千円
地域の元気臨時交付金を活用し、御所見中学校のグランド整備などを行うもの。
議案第15号 平成25年度藤沢市一般会計補正予算(第3号)は、善行地区における地域コミュニティ活動事業用地に関する住民訴訟に係る弁護士報酬請求事件について、控訴を棄却する判決があったため、当該判決による弁護士報酬(400万円)及び遅延損害金(16万8千円)を支払うもの。補正額は、416万8千円
柳沢委員
控訴をしても難しいと指摘してきたが、市として、なぜ棄却になったと捉えているのか?→判決の中に直接書いていないが、市の主張が一審では経済的な利益のみで判決されている。様々な点で、判断したと主張したが、そういった点も加味しても、支払うべきとの判決であった。
原田委員
2/20に専決処分したが、この時の控訴理由は?→事実誤認と、最高裁判例違反があるもの。
これをもって、市が損害賠償額を確定すべきだが?→総務常任委員会で報告したが、前所有者と協議進めている。公社側で実損額が確定していない。交渉を見て、見定めていく。
控訴した責任は?→一審で示された内容と市の主張が異なったわけで゜納得できなかったが、市の主張を含めて、受け入れられなかった。市として、責任というより、判決を受け止めるというもの。
以上、報告とします。