2013.9.18 本会議(4日目)~一般質問

 9月18日 10:00より、本会議(4日目)が開催され、昨日に引き続き、一般質問が行われました。内容の抜粋は次の通りです。

 

通告4番 松長議員

1.文化政策について

(1)藤沢文化力の継承と発展について

 辻堂や鵠沼のお祭りの山車は市の文化財であるが、老朽化しているものもある。文化財の保護について、どう考えるか?→山車やお囃子は、重要文化財保護条例で指定されたものについては、所有者・管理者に交付金を出している。指定した山車や文化財の修理についても、補助金で一部補助し継承に努めている。

 市の指定以外の文化財に対しても支援必要。地域文化を守る方策は?→市内の重要文化財は、国指定9件、県指定14件、市指定67件ある。その他の文化財も調査していく。また、市内の歴史的、文化的遺産を継承できる仕組みを考えていく。

 湘南文化を更に発展させるための環境整備が必要と考えるが?→自然や歴史的建造物の魅力を含めて、市民に共感を得ながら発掘できるようシティプロモーションを進めていく。

 湘南カラーについて、ファッションブランドのベネトンは派手なカラーが有名。色は印象に残る。藤沢カラーの考えは?→シティプロモーションの推進にあたり、統一感ある展開をしていくため、コンセプトをまとめていく。市のカラーについては、市民の意見を聞きながら、コンセプトをまとめていく中での検討要素となる。

 建物の景観について、マイアミビーチのホテルはアールデコ調で統一され、素晴らしかった。藤沢の海岸線の建物について、景観、外観の考えは?→国道134号線の公共施設、大規模建築については、明るく穏やかな基準としている。街なみについては、地域との合意形成が必要であり、今後検討していく。

 本市として、力を入れている文化芸術の取組は?→藤沢市展、30日間美術館などあり、代表的なものは市民オペラ。昭和48年にスタートし、5年に2回開催している。今年度で22回目を迎える、総合舞台芸術である。

 今後の文化芸術の方向性は?→4/12に学識者、芸術関係団体で検討委員会を設置し、今後の市民オペラの今後を議論。より楽しめる事業について検討する。検討委員会の出す方向性を踏まえて、本市に相応しい事業展開をしていく。

 市民オペラにかかる経費の状況は?→平成5年度、1億1,000万円に対し、今年度は、6,900万円。今回初めて、専門家による運営委員会で全般的に議論し開催していく。

 オペラでなく、もっと庶民的なものにすべきだが?→0歳児から楽しめるワンコインコンサートやサロンコンサート、落語なども展開している。

 芸術家をめざす若者への支援が必要と思うが?→地域の文化を創造する事業などに補助し、若手の育成を支援していく。30日美術館にも若手の出展をしていく。

 市所有の博物の展示について、今後の考えは?→常設展示できる市の施設ないが、新館ロビー、図書館などで公開している。今後も、民間、公共施設などで公開していく。

 市内には、文化芸術連合会をはじめ、サークルなど多くある。市民会館が取れないという声聞くが、どうしていくか?→ニーズに応えるための場の拡充に努めていく。

 市民会館の老朽化について、改修の考えは?→昭和43年開館し老朽化が著しい。早い段階での建て替えが必要。会館機能について、他市状況、市民の声を踏まえて、施設整備の検討をしてく。 

2.高齢者福祉について

(1)高齢者の引きこもり対策について

 高齢者の在宅傾向高い。本市の状況は?→いきいき長寿プラン2014のアンケートでは、外出について、ほぼ毎日36%、週3~4日36%、週1~2日18%、月1~2日5%、外出しない3%。比較的外出度低いのは26%で約24,000人程度となる。

 外出支援の取組は?→いきいきシニアセンターの活用、スマイルバスの運行、デイサービス、介護予防教室などに取り組んでいる。

 経済的理由で外出できない人いる。バス代も負担になる。支援している他市の状況は?→横浜市・川崎市、鎌倉市、厚木市、愛川町でバスなどの補助をしている。横浜市では、70歳以上で高齢パスで無料だが、所得により自己負担ある。他市も類似している。

 比較的外出少ない人、24,000人が外出し消費すれば、経済効果あり、健康面からも医療費負担も減るなど、多くの効果ある。取り組むべきだが?→超高齢社会に対する総合的な交通体制を検討している。高齢者の外出支援も検討していく。

 

通告5番 竹村議員

1.改正「障害者基本法」の理念から、藤沢のユニバーサルデザインを考える

(1)「障害者基本法」について

 一昨年、障害者基本法が改正された。30年前、車いすの生徒が中学から県立高校に入学を希望したとき、そんな生徒は養護学校に行けばいいと言われた。それが常識だったが、今は共に学ぶが普通となった。車いすの教員だっている。しかし、障がいへの差別は本当になくなったのか。市内で障がい者雇用をうりにしていた企業から障がい者が放り出された。改めて、障害者基本法とは、どういう法律か?→全ての国民が、障がいのあるなしに関わらず、尊重されること。人格や個性を尊重し、共存する社会の一員であり、あらゆる分野の活動に参加する機会を与えられる。

 障害者基本法では、医学モデルから社会モデルとなった。この定義は?→日常生活、社会生活における制限を取り除く考え。

 物理的な物だけでなく、差別が社会参加を妨げている。合理的配慮について、法律ではどう定められているのか?→障がい者に対して、障がいを理由とした差別をせず、社会的障壁について、必要な合理的配慮をしなければならない。

 理解していない合理的配慮が存在するかもしれない。発達障がいなどは外からは分からない。音が苦手な子どもは、外見では分からない。正しい理解が、障がい者雇用を進めるためにも必要。障害者基本法改定のための推進会議には、障がい関係者が多く入って議論がされた。当事者が入ることが重要。市では、当事者の参加が基本となっているか?→障がい者計画2014の進捗管理をしている11人の委員のうち4人が入っている。

(2)「共に学ぶ」ための条件整備について

 以前は、特別支援学校に進むことが当たり前だった。障害者基本法第16条は、どう変わったのか?→障がい者の自立、社会参加のうち、教育について、国、自治体が可能な限り、障がいのない児童・生徒と共に学べるよう配慮すること、となった。

 原則分離から、原則統合に変わった。今までは、障がい者や保護者が、どの学校で学ぶかを選択できなかった。学校教育法施行令第5条とは?→特別支援学校が原則だったが、本人、保護者の意向、専門的意見などから、総合的に就学先を決定するとなった。

 本市の障がい者の修学に対する基本的な考えは?→共に学び共に育つという理念の基、就学相談員が相談を受けている。就学には、支援委員会で、普通級、特別支援学級、特別支援学校、通級教室のいずれか最もあうところを保護者に伝え、保護者が選択できる。

 東大阪市を視察した。普通学級に入ることを原則にし、希望があれば特別支援学級も選べるというものだった。地域の学校の特別支援学級を選ぶ方が増えたとの事。遠くの学校より、地域の仲間と一緒にいながら、一定の支援を受ける。藤沢の状況は?→小学入学については、不安のある保護者を対象に説明会を開催、参加者は80人で、今年度は90人参加した。今後は、説明会の内容の充実と回数の拡大をしていくとともに、ホームページなどを活用し、情報提供をしていく。

 学校の条件整備が必要。スクールカウンセラー、介助員など配置されている。条件整備の考えは?→一人ひとりに向き合う条件整備が必要。担任1人では対応困難な場合は、スクールカウンセラーや介助員を配置し、担任の支援をしている。中学校における、校務支援システムを含めて、児童・生徒と向き合える時間の確保をしていく。 

(3)「共に働く」ための自治体の役割について

 市として、障がい者が働く意味をどう考えるか?→社会の一員として、働く喜び、収入を得て良い生活ができるなど、障がい者に関わらず共通なもの。

 障がい者雇用を促進する主体に、国・自治体が位置付けられた。市役所内で、障がい者がどのように働いているか?→常勤職員として26課41人、その他、外部委託による文書整理やシュレッダーなど。市役所内での物品販売、図書館での職場体験などもしている。

 千葉県では、チャレンジドオフィスちばというのがある。県庁内で雇用し、職員が障がい者と一緒に働き、理解し合い、障がい者雇用について発信していくもの。本市の果たす役割は?→ふじさわ障がい者計画2014のめざす社会像の実現に向けて、様々な障壁で就労できない状況について、障がいの特性に配慮する中で、民間の雇用の選択肢を広げることが大切。いきいき働けるふじさわの実現に向けて、取り組んでいく。

(4)「共に地域で暮らす」ための課題について

 市内の障がい者に関わるNPOなどの状況は?→社会福祉法人、NPOで障がい者福祉サービスの状況は、日中の施設5か所に3か所を加え、59事業所となった。

 精神障がい者は夜間に不安定になる。夜中でも対応しているが、職員の待遇はどうか。職員の努力で成り立っている。県は緊急経済対策で、地域活動支援センターへの補助金を交付金にするとしている。市の対応は?→交付金化にあたり、総額の確保を求めてきた。今後も情報収集し、事業所の運営に支障ないよう対応していく。

 精神障がいについて、国・自治体において障がい者施設の認可について、周辺住民の同意を必要としない付帯決議がされた。施設に通う交通費の助成あるが、他市からの通所は対象にならない。見直すべきだが?→今後、他市と調整していく。

通告6番 宮戸議員

1.本市の住民参画によるまちづくりについて

(1)NPO法人の設立認証等について

 NPO法人の設立認証について、県からの移管状況は?→4月~8月までで、178件の届け出。設立9件、報告86件、役員変更等38件、定款変更10件。

 設立認証事務の効果と評価は?→届け出先が近くなったことでメリットある。親近感あり、日々の活動についての相談もしやすくなった。法人の情報を得ることで、市として把握できることは市のメリットでもある。

 市内NPOの活動課題と方策は?→8月末で166法人。市民に充分知られていない。アンケートでは8割以上の法人が、行政との協働の希望あるが、出来ていない。活動の理解が必要で、職員向け研修や協働マニュアルをつくっていく。

 市民活動推進計画改定の進捗状況は?→10月上旬にパブリックコメントを実施、議会に報告し来年3月に改定していく。

 NPOを活用した本市のまちづくりは?→NPOのアイデアを基礎とした事業化提案制度をつくっていく。

2.本市の新たな施策構築について

(1)本市の各計画の融合から得られる新施策について

 タニタ食堂人気ある。食の健康志向が一大産業となっている。地産地消推進計画、食育推進計画、健康増進計画の3つの計画を融合して、藤沢で食べれば美味しく健康になれるよう、藤沢元気食堂を提案するが、見解は?→タニタは、健康社員食堂が話題となり人気が出た。藤沢に来れば、健康、安心。魅力を創出することは都市ブランド高まる。シティプロモーションでは、準備会を立ち上げ、コンセプト素案の検討を進める。食は関心高く重要な視点であるので、具体的に検討していく。

 藤沢元気食堂を新庁舎に入れられないか?→レストラン設置は未定だが、設置となれば検討していく。 

3.本市の災害復興施策について

(1)災害に備える対策について

 本市の地震津波対策は?→県の被害想定が示され、津波から市民の生命財産を守ることが必要。実情に即した対応を全市を挙げて取り組んでいく。防災安全交付金の活用など、特定財源を確保していく。

 防災ナビのスマホ活用の考えは?→災害時に特化せず、普段から使うことが必要。アプリの開発後は、利用促進を図っていく。

 災害時に社会的弱者を優先することが必要。他自治体との協定を結ぶべきだが?→遠隔地の自治体との協定について、今後、課題を整理し進めていく。

(2)復旧・復興のまちづくりについて

 鵠沼、片瀬、辻堂における大津波の被害想定は?→平成26年度までに県が被害想定を示すこととなっている。浸水域2m以上の木造住宅は2,282件あり、全壊した場合、約433億円の被害想定できる。死亡者などの想定はできない。

 津波が起きた場合の資産価値と固定資産税への影響は?→石巻市では、3/11後、最大で15%地価が下がった。本市でも同様と考える。固定資産税は都市計画税とあわせて18億3,000万円の減収となる。

 津波で住む家がなくなった場合、再建できない。そのための藤沢市災害復興条例をつくるべきだが?→県の条例を参考に検討していく。

 条例制定のスケジュールは?→地域防災計画に沿って進めていく。平成25年度内に骨子案を示し、平成26年度内の制定をめざす。

 災害復興基金必要と考えるが?→他市の例を調査・研究し、条例の中に位置付けていく。

通告7番 原議員

1.出資法人改革について

(1)出資法人改革の総括について

 平成17年度から行ってきた、出資法人改革の総括は?→13団体から8団体となり、将来像に基づく取組は完了した。

 各法人の給与について、独自の給与制度をつくることとなっていたが?→様々考慮し、独自の給与制度の構築をめざしている。

 役員に市のOBがいる。平成23年度以降の状況は?→平成23年度30人/24年度28人/25年度25人。

 市OBの人件費について、補助総額は?→平成23年度7,800万円/24年度7,700万円/25年度6,800万円。

 今後、人件費補助を見直すべきだが?→適正な人数を検討し、見直しを検討する。

 財団プロパーの役員登用の考えは?→現時点では適任者がいない。今後人材育成を図り、登用について支援していく。

 平成22年度以降の市からの委託、補助金、負担金の状況は?→平成22年度、委託46億4,100万円/補助金3億6,800万円/負担金3億700万円。23年度、委託47億6,400万円/補助金3億3,300万円/負担金3億2,900万円。24年度、委託48億7,500万円/補助金3億2,200万円/負担金2億8,700万円。

 委託、補助金、負担金の今後の考えは?→内容を精査し、見直していく。

 財団への随意契約の状況は?→随意契約によることができる条件を前提にして、公益目的と収益目的のバランスも必要とする中で、随意契約以外の拡大をしていく。平成24年度で、89件、30億4,000万円。

(2)各法人の課題について

 社会福祉協議会の今後のあり方は?→地域福祉の中心的な役割を担う。今後も社会福祉法の主旨をふまえ、社会福祉協議会が担う事業の方向性について協議していく。

 産業振興財団の今後のあり方は?→情報化事業は中長期的に廃止を含めて検討。来春には、商工会議所のビルに移転するので、財団のあり方を検討していく。

 まちづくり協会ビルの土地と建物の返済状況は?→土地は市の所有、建設費8億円のうち2億円が自己資金、残り6億円を借り入れしている。平成36年まで、年間2,400万円返済する。返済後は市に無償移管する。

 賃借料を払ってまで、入る必要あるのか?→各事業課の位置メリットある。いずみ野線延伸などあるので、当該ビルを整備拠点として活用していく。

(3)出資法人改革の今後について

 新行革で、出資法人改革どう進むのか?→これまでの取り組みをベースに、出資団体に対する関与など、市が取り組むもの、財団が取り組むものを明確にし、平成26~28年度を集中改革期間として取り組んでいく。

 新行革プランでの数値目標は?→平成23年度の自主財源比率との比較でモニタリングしていく。

 

通告8番 佐藤(清)議員

1.交通ネットワークの形成について

(1)相鉄いずみ野線の延伸について

 ※北大阪急行南北線の延伸計画と比較し、いずみ野線延伸計画の実行性を問う質問でした。

 都市鉄道利便増進事業の適用が前提となっている。大阪の箕面市では適用しようとしたが、単純延伸は難しいと国土交通省から示された。本市の状況は?→湘南台から寒川・倉見までの全体計画の中での事なので、都市鉄道利便増進事業としている。事業スキームは上下分離方式。

 箕面市は、社会資本総合交付金に切り替え検討を進めている。国交省も入って検討している。いずみ野線延伸の検討会に国交省やバス事業者入ってないが?→今後、国、バス事業者と協議していく。

 都市鉄道利便増進事業が採択されなかった場合、どうするのか?→県が中心となり検討しているが、都市鉄道利便増進事業が受けられるよう国と調整していく。社会資本総合交付金についても、県から国へ働きかけていく。

 箕面市では、開発計画人口を厳しく算定している。何人乗降客がいるかであり、開発人口は認められない。開発人口なしで採算とれるのか?→A・B周辺のまちづくりの見込みがなければ無理であり、前提としている。県・相鉄と連携し、需要予想の精度を上げて、国と協議をしていく。

 運賃について、いずみ野線は、二俣川~いずみ野、いずみ野からの延伸で2段階の運賃加算ある。国交省の補助金認める場合は、全市民的な合意が必要。どう合意形成をしていくのか?→地域周辺の郷土づくり推進会議に検討結果を報告・説明。基本計画には、パブリックコメントなどで広く市民の意見をいただき、合意形成を図っていく。

 辻堂から慶応大学までの新南北軸線への新交通の考えは?→いずみ野線延伸とあわせた、新たな交通システムの導入は重要で、バス交通の再編も必要。バス網の構築について、バス事業者、関係機関と協議していく。

 

 以上、報告とします。


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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