今、BSテレビで、昭和は輝いていた「笑顔あふれる学校給食」という番組をやっている。戦後の学校給食の役割は、子どもの成長であった。家の食事ではでなかったものが出て、とても給食が楽しみだったとゲストが語る。当時は、家では買えなかったり、つくれなかったものが給食に出たのではないか?シチューなんて家庭では出なかったと言う。やはり、戦後の混乱期ににあって、なかなか栄養のあるものを食べさせることが出来なかったのかも知れない。番組では、給食のほか、家庭で栄養補給のため、肝油を食べていたというが、実は、私も子どものころ、家で肝油を親から与えられていた。
学校給食は、子どもの成長、出されたものは残さないで食べるなどの食に対する感謝を教えること、など、様々な意義があったと紹介された。今は、どうだろう?少なくとも、子どもの成長に関しては、豊かになり、その意義はなくなったのではないかと思う。しかし家庭では、豊かになったことは確かだが、味の素を始めとした、化学調味料や保存料といった、昔にはなかったものが、欠かせなくなっているのが現状ではないか。少なくとも、冷凍食品や出来合いのものについて、悪いとは言わないが、そういったものが含まれているのは確かだ。
藤沢の学校給食の現状はどうか?化学調味料、保存料などを使っているのか?答えは、使っていない。現代の学校給食の果たす役割は、一つは食に対する感謝、食材がどのようにつくられているのか?児童も一緒に収穫を体験したり、旬の食材を勉強したり、いわゆる食育の観点。そしてもっとも大切なのが、本物の味が分かるようにすることだと思う。出汁を始めとして、カレーやシチューも小麦粉でルーを作っている。添加物のない本物の味覚を身につけること。これは、成長期にある子どもだからこそできるものである。
子どものためを思いながら、アレルギー対策も含めて、給食を提供している、栄養士、給食調理員の皆さんが、これからも、やりがいを持って、働き続けられる体制をしっかり整えていく必要があると思う。