2014.10.9 本会議(最終日)~決算討論・採決
10月9日 10:10より、藤沢市議会9月定例会(最終日)が開催されました。内容は次の通りです。
平成25年度決算認定にあたり、各会派の賛成・反対討論のあと採決となりました。採決の結果は次の通りです。
なお、私が所属する「かわせみクラブ」からは、佐藤清崇議員が、賛成の立場で討論を行いました。内容は次の通りです(全文)。
「かわせみクラブ」 平成25年度決算討論
皆様お早うございます。かわせみクラブの佐藤清崇です。
早速ですが、認定第1号平成25年度藤沢市一般会計歳入歳出決算の認定について他認定8件、並びに議案第41号及び第42号につきまして、会派を代表して討論を行います。
私達かわせみクラブは、誰も排除しない社会、共生社会、インクルーシブな藤沢市の実現をテーマとしております。効率と金銭を至上とする、心のない、血の通わない市場原理主義を断固として否定するとともに、あらゆるハンディキャップを抱えた人たちを含め、市民皆が安心して暮らせる社会の実現を目指して活動する会派であります。
そういった会派としての観点から、鈴木市長体制2年目の決算を振り返って参ります。
さて、増田寛也元総務大臣を座長とする日本創成会議・人口減少問題検討分科会が今年5月に発表した、「2040年には全国で896の自治体が消滅の危機に直面する」という試算結果は、各方面に非常に大きな衝撃を与えました。人口を将来的に維持していくためには出生率を2.1以上に上げなくてはならないのですが、その改善が5年遅れるごとに、将来の安定人口が300万人ずつ減少するという試算結果を同時に示しています。まさしく待ったなしです。藤沢市が「主婦が幸せに暮らせるまち」に選ばれたといって、喜んでばかりはいられないのであります。
「消滅可能性」というセンセーショナルな危機を突き付けられた自治体と比べますと、藤沢市の状況というのが、一見すると特に差し迫った大きな問題が無いように感じられてしまうのですが、そのあたりが様々な面において危機感がないと感じられてしまう背景であるかと思います。
このように申し上げますと、自治体間競争という言葉が頭をよぎるのでありますが、私はこの言葉は決して好きではありません。と言いますのも、ここで言う競争という言葉の裏には、勝ち組自治体と負け組自治体の二分化という面が潜んでおり、他を犠牲にしてでも自分が栄えれば良いという観念がどうしてもそこに潜むからです。そうではなくて、藤沢市が先進都市となり、日本全体を牽引していくのだという気概を持ち施策展開をしていくこと、これが藤沢市としての価値を最大限に高める方向性であると私は確信しております。Think Globally,Act Locallyとはよく言われるスローガンですが、日本全体の危機をとらえ、閉塞を打破していく。それがこれからの「藤沢らしさ」になっていくのではないでしょうか。当該年度である平成25年度予算委員会での審査及び討論の中で、我が会派は、まちづくりの戦略を打ち出して欲しいという旨を申し上げました。是非とも本決算の結果を受け、平成27年度予算の編成に当たりましてはぜひそのあたりをお汲み取りいただき、反映されることを期待致します。
今回の決算を通じて感じましたのは、アウトリーチというのが一つのキーワードだったという点です。
地域での人と人とのつながりが希薄化している昨今の社会では、個人と個人とが分断されがちになっています。そのような社会において、本当は助けが必要なのに、周囲から声をかけてもらうこともできずに困り続けている人たちが増えています。
今までの行政は基本的に申請主義であって、何かしら申し出を受けることで対応するという形が一般的であるかと思います。しかし、申し述べましたような昨今の社会の状況にあっては、申請主義だけではセーフティネットにかかることなく困難を深める人が多く出てくるであろうことが想像できます。
待ちの行政から攻めの行政へのシフトチェンジ、言ってみれば「お節介な行政」の姿が必要となっているのであろうと思います。アウトリーチの成立とあたたかい社会は表裏一体です。
一般財団法人地域創造という団体が、平成22年3月に「新[アウトリーチのすすめ]―文化・芸術が地域に活力をもたらすために」という題の報告書を発表しました。その中で、これからのアウトリーチをより確かなものとするための3つの条件を挙げています。
1.明確な目的を持ち、協力体制を構築する一方で、創意工夫と偶発性を誘発するよう周到な準備をすること。2.幅広い関係者との連携や協働。3.事業の準備・実施に加え、長期的な展望を持つこと、実施後に振り返ること。
題名にもある通り、これは文化芸術におけるアウトリーチの展望について書かれた報告書なのですが、福祉分野における行政のあり方、考え方としても大変参考になると思います。特に1点目に挙げられている偶発性の誘発という部分に注目したいと思うのですが、ここではこちらが想定している以上に、世の中には困っているけれども声を上げられず窮状を耐えている人達が多くいて、「お節介を焼く」ことで初めてそのような人々に手を差し伸べることができる、と解釈したいと思います。
それでは順を追って各論に入ります。
まずは事務事業評価を行った事業につきまして、2点申し述べます。
まず成年後見制度につきましては、まさに今回のアウトリーチをめぐる議論の典型を為したと思います。一般的にはまだまだ馴染みの薄い制度でありますが、この制度を必要としている人は確実に増えております。成年後見制度への理解を促進し、浸透させていくことが社会の安心につながります。この制度の重要な点は、徹底して強固な人と人とのつながり、セーフティネットを作る点にあります。これはすなわち社会的紐帯を確立するということであり、鈴木市長も大切にしておられます「人の和」を形作る大事な制度であります。よって我々としても、制度の広報、普及に一層のご尽力をいただきたくお願い申し上げます。特に今後は、市民後見人の育成について、積極的に取り組んでほしいと要望致します。
次に観光誘客につきましては、やはり観光客の立場、視点に立って見るということがもっと必要なのではないかと感じます。私達のように藤沢市の仕事をしていると見落としがちになるとも思いますし、私自身も陥りがちなのですが、観光客は市境を意識して観光をしないということです。藤沢市の立場でここが良いから見に来て、というだけでなく、観光客が何を求めているのか、ニーズを意識して戦略を練っていただきたいと願います。
款別審査の項目に移ります。
多文化共生推進事業費におきましては、医療通訳について質疑を行いました。これにつきましては、言語の不自由を理由に市外の診療機関にかかる外国籍の方が多いと聞いています。市民病院の取り組みを充実させてきた点は承知していますが、一方でそのような現実も存在していることを把握し念頭に置いていただければと思います。
人権啓発事業についてですが、人権啓発のための講演会の参加者数を増やすことは、費用対効果の面では大切ですが、人権啓発事業の目的は、市民の人権意識の向上を図ることです。参加者を増やすことだけでなく、参加者の人権意識の向上につながる講演内容にしなければなりません。市民の人権意識をしっかりと把握し、それに呼応した内容での啓発事業を実施していただくことを要望致します。また、障がい者差別解消法が2016年4月1日より施行されます。合理的配慮についての学習、啓発などを障がい福祉課と連携し、積極的に行っていただきたいと思います。
手話通訳の設置につきましては、週3日から今後毎日設置をしていく予定であるということですが、まずその点を評価致します。
手話通訳者の派遣に関しましては、現在手話通訳者派遣申請書に基づき、市の職員が手話通訳者等の選定を行っていると聞いております。また、派遣された手話通訳者は、派遣後、報告書を提出することで業務が終了となるそうですが、報告書にさまざま記入した意見等がその後の派遣に活かされていないという手話通訳者の声が届いております。手話通訳者の派遣に関しては、市の職員がコーディネートするのではなく、状況を一番把握している手話通訳者がコーディネートすることが求められています。今後、毎日設置となる手話通訳者がその任を担うことを要望致します。
藤沢市の手話通訳の派遣登録人数は18人、派遣要約筆記登録人数は17人で、平成25年の派遣件数は手話通訳が604件、要約筆記が8件となっており、特に手話通訳者の登録者が大変少ないと思います。市の登録手話通訳者の充実は、障害者差別解消法の施行に向けても欠かせない課題です。手話通訳者に登録する要件はかなり厳しくなっています。今後登録者数を増やすためにも、手話通訳者の養成に対しても更に力を入れて取り組んでいただくことを要望致します。
防犯対策につきましては、犯罪の原因分析と空き家対策に関してお伺いしました。自転車盗難などの街頭犯罪や振り込め詐欺の増加が見られるとのことで、確かな施錠や防犯登録をすること等々、「街頭にて市民に呼びかける」取り組みを行なっていることを評価し、引き続き市民への注意喚起を行なうようお願いします。今後は一歩進み、犯罪の原因を分析・把握するために「関係機関と連携をとって」「元から絶つ」取り組みを進めるようお願いします。また、空き家問題には現状として内容に応じた各課対応にとどまっているとのことでしたが、「空き家対策特別措置法案」の動向を踏まえた施策の取りまとめを着実に進めていただきますようお願いしたいと思います。
また、難病患者への支援につきましても、来年から国の制度が大きく変わっていきますが、新たに認定される病気の分も含め、より手厚い支援が行き届きますよう要望致します。
藤沢聖苑につきまして申し上げます。火葬場の待ちが長いという声を時々頂いております。中には4~5日間に渡りドライアイスでご遺体を保存して、火葬を待ったというご遺族もいらっしゃいました。火葬炉の稼動状況は全体では72%ですが、一番混んでいる時間帯である12時30分からが94.5%で、ほぼ100%に近いフル稼働の状態となっています。告別式等を行うには火葬場を利用する時間帯はどうしても限られてしまいますし、友引が入ると更に混雑し、希望時間帯の確保のために待機期間が長くなってしまいがちです。火葬件数は、平成25年は3,429件ということで、前年度比65件の増でした。しかし平成20年が2,930件であったのに比べますと、およそ500件の増となっています。超高齢社会であることを考えますと、これからもますます件数が増えていくものと思われます。答弁ではしばらくは現存の施設で対応していきたいという回答でしたが、人口や火葬件数、死亡者数の推移など総合的に判断し、将来的な課題というよりは喫緊の課題として検討していただくよう要望致します。
エネルギーの有効利用につきましては、脱原発・化石エネルギーの節約という視点から、藤沢市としても電力を生み出す取り組みが必要です。本市の下水道事業に限っても、原発事故に起因する下水汚泥の放射能汚染により約7億円相当の損害が出ているように、原子力発電所がひとたび事故を起こせば、広範囲に甚大な被害が発生します。原発から脱却する社会の実現に向け、市行政に対し、採りうる限りの施策が求められていると考えます。
そうした観点から、現在、ごみ発電を行い成果が出ていることを評価いたします。今後、炉を更新する際には、ごみの安全な焼却はもとより、減容化とともに高効率な発電が期待できる設備が必要です。また、市施設敷地の余剰スペースに太陽光パネルを設置するなどして、積極的に電力をつくることを求めます。そして、新電力会社、事業所、ベンチャー企業、大学など産学官の力を結集し、新エネルギー・再生可能エネルギーの利用を推進することを要望します。
スクールソーシャルワーカーにつきましては、増員準備を進めているとのご答弁をいただきましたので、引き続きの取組を宜しくお願い致します。特別教育支援運営費につきましては、インクルーシブ教育システム構築モデル地域事業委託金による「すまいる」の運営は、国からの委託金がもし打ち切られ市費負担となっても、事業の意義を鑑み継続をよろしくお願いしたいと思います。要保護準要保護児童並びに生徒援助費につきましては、学費以外の面での費用負担への支援の必要性と貧困対策から、市の奨学金の復活について前向きな取り組みをお願い致します。
歴史的建造物維持活用費での質疑におきましては、文化振興基金の活用への可能性に言及をいただきました。また、歴史的建造物は活用しながら保存していくという基本姿勢も確認できました。引き続きの取り組みをお願い致します。
村岡新駅につきましては、答弁の内容から計画の必要性を感じとる事が全くできませんでした。村岡新駅にかぎらず、交通施策全般において、マスタープランに規定されているから必要だといった趣旨の答弁がいくつか聞かれたのですが、これではまさしく本末転倒であります。必要性があるからマスタープランに盛り込まれているはずなのであり、マスタープランそのものは必要性の根拠とはなり得ません。職員の皆さんが必要性をしっかりと説明できるほど理解できていないのだとすれば、あるいは本当に必要性があるのかどうかが疑わしくなってしまいます。
災害対策につきましてですが、災害対策には、自助・公助・共助という役割分担が大切とされます。公助は行政、共助は自主防災組織などの人々の助け合い。自助は文字通り自ずから判断・行動し難を逃れる、ということになるでしょう。ここで大切なのは、人々が共助・自助に基づいて行動をとる際にも、前提のなるのは『公助』『行政』から発信される、信頼できる情報です。確かな情報がなければ、市民は正しい判断、行動ができません。ですので、市当局に置かれては、市民に対して素早く・信頼できる情報を届けるということに特段の力を注いで頂きたいと思います。
先日の台風18号による大雨により、市内でも被害が発生しました。床上・床下浸水、道路冠水、一部の農作物などへの被害も出ています。さらに、境川に係留されているボートが流されました。被害にあわれた市民の皆さんにお見舞いを申し上げるとともに、市においては、すみやかに復旧するための支援をお願いします。
ボートが流されたことについては、今のところ目立った被害などは聞いていませんが、近くの住民は川があふれて船が飛び出すのではと恐怖を覚えたと語っています。つぎの台風接近も伝えられています。早急に対策を行なうよう、要望します。
雨水対策について、具体策を述べます。
『湘南ふじさわ下水道ビジョン』には、雨水対策については、貯留管の整備など、税を用いた『公助』に加えて、『共助・自助」についても言及されています。それによると、自助に対する支援制度として、ハザードマップという「情報・ソフト」の他に、『宅内の貯留槽』や『止水板』への助成などを検討するとあります。雨水対策について、貯留管を始めとした施設整備を促進するとともに、「自助に対するハード」についても支援制度を拡充するよう、要望します。
以上申し上げて参りましたが、総じて安全運転で市政運営に当たっていただいたという印象を持っております。冒頭で申し上げたような観点からすると物足りなさも感じるのが正直なところでありますが、運営上失点が少なかった所を高く評価致します。
以上をもちまして、平成25年度藤沢市一般会計歳入歳出決算他8特別会計決算については事務事業評価を含め全て認定、議案第41号並びに42号についてはいずれも賛成とし、これでかわせみクラブの討論を終わります。ご静聴ありがとうございました。
認定第1号 平成25年度藤沢市一般会計歳入歳出決算の認定について
認定第4号 平成25年度藤沢市墓園事業費特別会計歳入歳出決算の認定について
認定第7号 平成25年度藤沢市湘南台駐車場事業費特別会計歳入歳出決算の認定について
認定第8号 平成25年度藤沢市介護保険事業費特別会計歳入歳出決算の認定について
上記、4つの認定は、全会一致で認定されました。
認定第2号 平成25年度藤沢市北部第二(三地区)土地区画整理事業費特別会計歳入歳出決算の認定について
認定第3号 平成25年度藤沢市競輪事業費特別会計歳入歳出決算の認定について
認定第5号 平成25年度藤沢市国民健康保険事業費特別会計歳入歳出決算の認定について
認定第6号 平成25年度藤沢市柄沢特定土地区画整理事業費特別会計歳入歳出決算の認定について
認定第9号 平成25年度藤沢市後期高齢者医療事業費特別会計歳入歳出決算の認定について
上記、5つの認定については、共産党が反対しましたが、賛成多数で認定されました。
議案第41号 平成25年度藤沢市下水道事業費特別会計未処分利益剰余金の処分及び決算の認定について
この議案は、共産党が反対しましたが、賛成多数で可決・認定されました。
議案第42号 平成25年度藤沢市民病院事業会計剰余金の処分及び決算の認定について
この議案は、全会一致で可決・認定されました。
事務事業評価結果について
事務事業評価結果については、共産党、自由松風会が退席、他の議員は全員賛成しましたので、委員長報告の通り決定しました。
なお、事務事業評価の評価と事業に対する提案については、次の通りです。
1.防災施設等整備事業費
(1)評価/全会一致
本事業については、市民の生命及び財産を守るうえで、市が積極的に行う必要性が高いが、防災に対する市民の意識向上や市民ニーズへの対応において、効果の検証が十分ではないとの意見で一致した。
(2)事業に対する提案/拡充する
防災設備等の整備にあたっては、住民アンケート等により、市民ニーズを的確に捉えるとともに、その有効性の検証を十分に行いつつ、今後の取り組みに反映させながら、事業を効果的に進めるべきであり、地震や津波だけでなく、あらゆる災害を想定した対応が不可欠である。また、市民の自助意識の向上を図るため、市民への啓発方法について、様々な手法を検討すべきである。
2.成年後見制度等推進事業費
(1)評価/全会一致
成年後見制度は、市民の権利擁護や財産の保全のため、また、高齢化の急激な進展等から、さらに、その必要性が求められる事業あり、関係団体等とのさらなる連携強化による相談体制の充実と、制度を必要とする方への周知等が課題であるとの意見で一致した。
(2)事業に対する提案/拡充する
本制度は複雑で、分かりにくい制度であることから、利用者の満足度を検証するとともに、市民が理解しやすい周知等、普及啓発について工夫すべきである。市民後見人については、人材の育成、確保など十分な対策を講じる必要があり、相談体制については、ふじさわあんしんセンターや福祉保健総合相談窓口へつなぐ、アウトリーチ的な機能を持った、相談しやすい環境整備に取り組むべきである。
3.認定保育施設等保育料助成費
(1)評価/全会一致
待機児解消は喫緊の課題であり、施設整備による解消が進まない現状を鑑みると、本事業は認可外保育施設に預けている保護者にとっての不公平感の解消及び負担軽減策として必要性が高く、一定の効果を得ている事業である。しかし、一律1万円という補助金額が果たして妥当であるかなど、更なる検証が必要であるとの意見で一致した。
(2)事業に対する提案/改善し継続する
子ども・子育て支援新制度の施行後の保育行政の見通しは極めて不透明ではあるが、今後も保育ニーズが増大することは否めない。こうした状況を踏まえ、一律1万円という現状の補助金額の妥当性及び根拠を改めて明確にするとともに、新制度への移行を勘案しつつ、早急に新たな助成制度を再構築するよう要望する。
4.子ども・若者育成支援事業費
(1)評価/全会一致
ニート・ひきこもりは大きな社会問題であり、その対策は喫緊の課題であるため、必要性は高い。また、相談件数だけではうかがい知れない潜在的ニーズも高いと思われ、更なる効果を得るためにも関係機関との連携強化が求められ、成果を上げるためには地道な取り組みが必要であるとの意見で一致した。
(2)事業に対する提案/拡充する
潜在的なニート・ひきこもりの若者や家族に対しての、周知方法を検討するとともに、外出が困難な人に対しては、こちらから訪問して相談に乗るなど、アウトリーチとしての体制を整えるべきである。また、進路決定者に関しても継続的なフォロー体制の構築が必要であるとともに、関係機関との連携強化などの早急な対応が必要である。
5.がん検診事業費
(1)評価/全会一致
がん検診事業は、がんの早期発見、早期治療により、市民の健康を守るとともに、医療費の削減につなげるため必要性の高い事業であるが、事業効果の検証及び受診率の更なる向上といった点において課題があるとの意見で一致した。
(2)事業に対する提案/改善し継続する
超高齢化社会の進展に伴う医療費の増加を抑制するためには、更なる受診率向上に向けて、医師会との連携を強化し、他市における事例等を検証するとともに、身近な場所において検診しやすい環境を整備すること及び期間を集中して実施することなどの手法を検討し、受診率の向上に向けた取り組みを図るべきである。
6.誘客宣伝事業費
(1)評価/全会一致
本事業は、事業費が減少傾向にある中で、観光客数が増加傾向にあることは、費用対効果の点で評価ができる。地域振興と地域経済の活性化という面からも、継続して実施する必要性が高い施策であり、今後も、行政と民間事業者等との連携を図りながら取り組むことが重要であるとの意見で一致した。
(2)事業に対する提案/改善し継続する
長期的な視点に立った事業の継続が重要である一方、2020年のオリンピック・パラリンピックを見据えた取り組みや、圏央道の全線開通など、社会情勢の変化に十分対応できる施策の展開が求められている。特に宿泊を伴う着地型観光誘客については、今後の具体的な取り組み方針を示すべきである。また、北部観光振興については、消費観光につながる「ふじさわ」ならではの価値の創出についても民間事業者及び地域団体等との協働による取り組みで、更なる可能性を追求するべきである。
以上、報告とします。
update: 2014/10/09 |
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