12月16日 10:00より、藤沢市議会12月定例会(4日目)が開催され、昨日に引き続き、一般質問が行われました。内容の抜粋は次の通りです。
通告5番 原議員
1.行財政改革について
(1)出資法人改革について
法人独自の給与制度の状況は?⇒昨年9月に課題として法人に提示した。関係団体との協議を進め、人件費の抑制を基本とした独自の人事・給与制度とした。
平成25年度からの再就職者数と人件費補助の状況は?⇒平成25年度25人で人件費補助は6,800万円/26年度25人で、6,300万円。
見直しを検討するとのことだったが?⇒法人側からの要請により、推薦している。人材育成に取り組んでおり、助言している。採用年数や経験年数などから時間がかかる。今後も必要な対応をしていく。
委託料の推移は?⇒平成24年度、委託料48億7,500万円、補助金3億2,200万円、負担金3億1,200万円/25年度、委託料48億4,400万円、補助金3億3,200万円、負担金3億5,300万円/26年度、委託料47億8,200万円、補助金3億7,800万円、負担金4億3,700万円。
委託料の見直しを検討するとのことだったが?⇒一定金額以上の委託について点検した結果、適正であった。業務の仕様などは毎年見直している。まちづくり協会への管理業務を見直した。
開発経営公社について、遊行通り共同ビル所有の経過は?⇒北口再開発により、昭和54年5月に取得した。築40年経過し老朽化しているが、耐震工事は行っている。
建替えの姿勢を示すべきだが?⇒建替え、売却、修繕の方向性の検討をしていく。
まちづくり協会について、協会ビルのテナントの検討状況は?⇒新庁舎建設により、空きスペースが想定できることから、民間テナントも含めて検討していく。
みらい創造財団が管理するスポーツ施設について、災害時における財団の役割は?⇒基本協定書の中で災害時の対応を定めている。災害発生時の利用者の安全確認、カギを開けるなど役割を明確にした。
放課後児童クラブのクラブ長について、正規職員と常勤嘱託職員の仕事内容が同じだが、どうしていくのか?⇒42人のクラブ長のうち、正規職員が30人/常勤嘱託が12人。クラブ長は責任者であることから、見直していく。
湘南産業振興財団のプロバイダー事業について、どうしていくのか?⇒ピーク時1万人の利用者だったが、平成26年9月には2,591人に減少している。平成29年度からは赤字と見込む。事業終了に向けて課題を整理している。
レイウェル鎌倉、産業センターの管理業務がなくなった。今後の経営をどうしていくのか?⇒産業支援事業、勤労者福祉サービスセンター事業を柱に、他の財団との統合も含めて検討していく。
市民会館サービスセンターについて、今後のあり方は?⇒平成25年度決算で赤字となっている。グランドホテルの閉鎖により営業の拡充を図っている。文化ゾーン再整備として、公共施設再整備プランにおける短期プランの検討事業に位置付けている。あり方も含めて検討していく。
法人解散に至った場合、退職給与引当金をどうしていくのか?⇒平成25年度末で引当率32.8%、今後100%にしていくように指導していく。
2.緑の保全とまちづくりについて
(1)石川丸山谷戸について
都市計画決定に向けての取り組み状況は?⇒ゾーニングの検討、地権者への説明をしてきた。水田・湿地保全ゾーン、谷戸の再生ゾーン、樹林地保全ゾーンなど。今後、現地測量をしていく。
地権者の反応は?⇒8割は賛成、2割の方は、すぐに回答できないとのこと。今後、再度説明して理解を得ていく。
どのような手順になるのか?⇒保全計画の策定に向けて、平成26・27年度でゾーニングなど保全計画案をつくる。関係者との協議など、概ね5年以内に都市計画決定をしていく。
この谷戸の重要性についての見解は?⇒市内3大谷戸の1つとして、市政運営の総合指針2016の重点事業に位置付け、保全をしていく。市内でほとんど確認されていない、貴重な動植物が多く存在する。重要な緑地と捉え、全力で保全していく。
団地取得の考えは?⇒谷戸全体20haのうち10haとして、残りの10haを特別緑地保全地区として検討したが、区割りを見直している。都市緑地に指定した場合は、地権者が保有し続けるため、一定の制限あるが税の優遇措置がある。相続があっても保有し続けてもらうため、丁寧な説明をしていく。
(2)遠藤笹窪谷について
基本計画の具現化に向けたロードマップの取り組み状況は?⇒平成30年度までに実施するものの工程計画を策定している。特別緑地保全地区の指定に向けて進めている。新たな医療施設の立地など、新たなまちづくりを加味して、今年度中にロードマップを策定していく。
里山保全再生事業の見通しは?⇒平成30年には、里山再生が一定図られる。活動団体の高齢化などにより、管理運営手法の課題がある。
フットパスについて、道路をどうしていくのか?⇒今年度、地元調査している。残りの現地測量をしたうえで、実施計画をつくっていく。
高度医療施設の誘致について、状況は?⇒平成20年に慶応大学側から、大学病院の整備予定がないことを受けた。平成25年度に慶応大学から病院建設と特区の指定について提示があり、新たな協定をむすんだ。医師会、慶応大学、医療法人と協議し、合意に至っている。
どのような医療施設ができるのか?⇒一般30床、療養200床を予定している。平成29年度の開設をめざしている。
本市の役割は?⇒地域包括ケアシステムの一翼を担うため、支援していく。
健康と文化の森との関わりは?⇒まちづくり基本構想の中で、健康・医療をテーマにまちづくりとしている。慶応大学との共同研究を含めて、中心的な役割を担う。実現に向けて様々な支援をしていく。
通告6番 永井議員
1.安心して暮らせる安全な地域づくり
(1)地域の自然災害対策について
10/5・6の台風18号における、善行地区の浸水被害の状況は?⇒白旗川上流域の石名坂善行線で50cmの冠水、浸水被害4件あった。
下水による浸水対策の状況は?⇒平成25までに小田急線に併行する善行長後線に延長380m、縦横1.8mの雨水幹線を整備し、3月に供用開始している。
山の上雨水貯留管の整備状況は?⇒面積48haの雨水を、石名坂善行線に至る前に貯留させるもので、内径2.6m×600m、貯留能力は3,170トン。シールドの立坑を小田急線東側の県立体育センター内に設置する。
今後のスケジュールは?⇒県との用地手続きなどを進めている。平成27年度に工事着手、29年度完成予定。
白旗まわり近くに調整池があるが、今回の台風であふれた。どう対応したのか?⇒境川の水位が上がり、御殿辺ポンプ場のポンプを作動させた。
ポンプ場の機能強化できないか?⇒全市域での能力強化に向けた分析をし、効果的な方策を検討していく。
下水以外の浸水対策の方策は?⇒河川の早期改修について10/31に県知事あてに要望し、県も取り組むと回答している。自助、共助の取り組みも必要であり、止水板、土のうの設置などが有効。内水ハザードマップの状況を提供していく。
(2)通学路の安全対策について
安全対策の取り組み状況は?⇒平成26年度は、危険個所295カ所を合同点検した。特に危険な個所について、どのような対策が必要か検討した。
具体的対策は?⇒警察と市がそれぞれの役割で対応する。警察は、スピードの取り締まり、通行規制など、市は、注意喚起のカラー舗装など。歩道の設置については、幅員が狭い場合は、路側線での対応となる。児童に対して、飛び出し防止シールなどの対応も行う。
継続した取り組みが必要だが?⇒今後も合同点検を行い、関係機関と協力して取り組み、安全性を確保していく。
通告7番 山口議員
1.観光行政について
(1)外国人観光客誘客について
海外からの観光客の動向は?⇒7月に江の島入口で調査、1日約1,000人で年間36万人が訪れている。国別では、台湾、中国、韓国が6割を占め、特に台湾からの観光客が増加傾向にある。今後も増加を見込む。
2020年のオリンピック・パラリンピックが近づいている。更に、外国人観光客の動向を把握する必要あるが?⇒12/11~14に調査し、夏・冬の動向を把握するとともに、ニーズを分析し、官民で研究していく。
今後の受入れ対策は?⇒外国語での観光案内29人のボランティアで対応している。研修を実施するなど、外国語ボランティアを充実していく。
江の島島内を中心に外国人ボランティアを毎日配置すべきだが?⇒来年度以降の実施を検討していく。
台湾から団体客が訪れる。江の島島内に大型バスの駐車場がない。県の駐車場を活用すべきだが?⇒県の大型バスの駐車場は平日のみで、土日祝日は、観光協会の駐車場の10台分しかない。今年度、11社のツアーが予定されているため、県に土日の受入れを要請したところ、11/29から土日5台分を予約制で受け入れを行った。
中津宮広場に仮設トイレがあるが、利用多く、整備すべきだが?⇒必要に応じて検討していく。
2.環境施策について
(1)循環型社会の構築及びリサイクルの推進について
循環型社会に向けた取り組み状況は?⇒昭和53年から資源の分別回収してきた。平成19年10月より、ごみ処理有料化、コンポスト、電動生ごみ処理機への補助、溶融スラグの再利用による最終処分場の延命を図っている。戸別収集も実施し、資源化が図られている。
平成27年度から、雑紙を本・雑誌と統一するが、準備状況は?⇒市とリサイクル関係団体で収集コースの検討、協議している。古紙買い取り価格の最終調整を進めている。
プラの分別、資源化の状況は?⇒年々、状況が悪くなっている。障がい者を雇用し、不純物を取り除いている。平成25年度は6,900トン。
今後の方向性は?⇒市民の分別負担について、資源化を向上していくには、これ以上の負担を求めるのではなく、新たな資源化施策を進めていく。
3.エボラ出血熱の対応について
(1)本市で感染者が出た場合の対応について
感染者・感染の疑いのある場合、病院の移送はどうするのか?⇒法に基づき、保健所が移送する。二次感染防止が必要だが、国内に機材がない。民間救急車が国難な場合は、消防で横浜市立病院へ移送する。
救急隊委員への感染防止策は?⇒感染防止マニュアルを遵守して行う。
消防局としての具体的取組は?⇒アイソチャンバー取扱い訓練などを実施した。消防局と保健所での協力体制をつくり、取り組んでいく。
通告8番 土屋議員
1.国保行政について
(1)都道府県単位化について
2013年12月にプログラム法ができた。国保の都道府県単位化を2017年度に実施予定だが、単位化とは?⇒プログラム法では、国保の運営について、都道府県が担うこととし、住民負担のあり方を検討することが可能となる。
国保の財政運営の権限はどこがもつのか?⇒都道府県が持つこととなる。市町村の役割は、保険料の賦課など。
分布金方式が適用されれば、保険料が上がるのでは?⇒分布金を定め、市は賦課徴収をして、県へ納めることとなる。保険料水準が上下することが考えられる。
法定外繰り入れがなくなれば、保険料が上がるのでは?⇒上がる可能性ある。
国保の都道府県単位化に反対すべきだが?⇒単位化について、平成27年の国会で審議される。国保の広域化を進める必要ある。
国庫負担の増額を国に求めるべきだが?⇒国へは、全国市長会から財政基盤強化策を明らかにすることなどを提言している。
通告9番 脇議員
1.公共施設の再整備について
(1)インフラ整備と財政計画について
公共施設は箱モノだけではない。公共施設全体の再整備の考え方と把握状況は?⇒公共施設等総合管理計画は、インフラの老朽化の状況を把握し、更新、統廃合などの取り組み方針を示すもの。すでに、状況は把握済みであり、年度内に、策定をしていく。
下水道について、管渠の耐久年数は50年、敷設30年を過ぎると陥没が多くなる。辻堂浄化センターも築50年が経過しており、津波被害の可能性もある。どのような取り組みをしているのか?⇒30年を超えるものは、平成25年度末で570kmあり、全体の36%を占めており、今後10年で1,040kmと老朽化が進む。辻堂浄化センターの管理棟は築50ねんで老朽化が進んでいる。長寿命化及び地震対策に関する特定計画を策定し、特定財源の確保に努めていく。浄化センター、ポンプ場については、長寿命化計画を策定している。
浄化センター、ポンプ場、管渠の具体的対応にかかるコストは?⇒地震対策に、浄化センター23億円/ポンプ場11億円/管渠21億円、他も含めて、平成25年度~29年度の合計は、59億円を見込む。
老朽化、地震対策以外の下水整備にかかる財政計画は?⇒下水道事業経営計画を策定している。その中で、維持管理に1,300億円、建設等に880億円を見込む。収入は汚水は、下水道使用料、雨水は一般会計から。
公共施設全体の現状を正確に把握する必要がある。地方公会計では財務書類が必要。固定資産台帳と他の台帳との連携の考えは?⇒固定資産台帳システムと他のシステムとのデータの連携について、検討していく。
どう財源確保していくのか?⇒施設ごとの維持管理状況の把握ができるため、予防保全型の維持補修となる。再整備にあたっては、庁舎整備基金への積み立てを行い、行革実行プランでの指標5.5%の実質公債費率を踏まえて、起債の活用をしていく。
以上、報告とします。